(don't get any) Big Ideas

音楽周りのあれこれかれこれ

考察と和訳 Killer Cars / Radiohead

こんな映像あったっけ?笑

youtu.be

Acoustic ver.も最高。ギタージャカジャカしてるだけなのにこの表現力よ。

youtu.be

 

Too hard on the brakes again
What if these brakes just give in?
What if they don't get out of the way?
What if there's someone overtaking?
I'm going out for a little drive
And it could be the last time you see me alive
There could be an idiot on the road
The only kick in life is pumping his steel
また急ブレーキだ
ブレーキがイカれたらどうしよう?
奴らが避けなかったら?
誰かが追い越してきたら?
ちょっとドライブに出かけるよ
もしかしたら生きて会うのは最後になるかも
路上にはどうかしてる奴らがいるから
唯一の生き甲斐がソレな奴らが

Wrap me up in the back of the trunk
Packed with foam and blind drunk
They won't ever take me alive
'Cause they all drive
僕を縛ってトランクに突っ込めよ
泡を吹いた前後不覚な酔っ払いと一緒にさ
奴らは僕を生きては帰さないだろう
だって奴らは…

Don't die on the motorway
The moon would freeze, the plants would die
I couldn't cope if you crashed today
All the things I forgot to say
I'm going out for a little drive
And it could be the last time you see me alive
What if the car loses control?
What if there's someone overtaking?
高速で死ぬなよ
月も凍りつき 木々も死んでる
君が今日いなくなったら耐えられない
言い残したことがあるのに
ちょっとドライブに出かけるよ
もしかしたら生きて会うのは最後になるかも
コントロールがきかなくなったら?
誰かが追い越してきたら?

Wrap me up in the back of the trunk
Packed with foam and blind drunk
They won't ever take me alive
'Cause they all drive killer cars
僕を縛ってトランクに突っ込めよ
泡を吹いた前後不覚な酔っ払いと一緒にさ
奴らは僕を生きては帰さないだろう
だって奴らが乗っているのは人を殺すものだから

Wrap me up in the back of the trunk
Packed with foam and blind drunk
They won't ever take me alive
'Cause they all drive killer cars
they all drive killer cars
they all drive killer cars
僕を縛ってトランクに突っ込めよ
泡を吹いた前後不覚な酔っ払いと一緒にさ
ああ 奴らは僕を生きては帰さないだろう
だって奴らが乗っているのは人を殺すものだから
奴らが乗っているのは人を殺すものだから
奴らが乗っているのは人を殺すものだから

 

Radioheadの曲は往々にしてそうだけど、ネガティブ思考で被害者意識が強い。
とはいえ自転車に乗ることや電車が通過することですら結構怖い僕にとっては共感する部分がとても多かったり。何が怖いってそこに悪意があろうがなかろうが判断を誤れば一瞬で認識すらできずに死ぬこと。車はそういうことが起こり得るものの最たる例だろう。
ただ、この曲はそういったモヤモヤをかき消すような清々しいロックナンバー。その中で僕に響くのは中盤の2節

”君が今日いなくなったら耐えられない 言い残したことがあるのに”

本当にそう。不意に訪れるそういう瞬間以上に僕を困惑させるものはないので。そして、誰かにとって僕もそうだったとしたら、あんまり自分を省みない行動はできないなあって思うわけですよ。無理せず頑張っていこう。またね。

和訳と考察 Fake Plastic Trees / Radiohead

youtu.be

Her green plastic watering can
For her fake Chinese rubber plant
In the fake plastic earth
That she bought from a rubber man
In a town full of rubber bands
To get rid of itself
彼女は緑色のプラスチック製のじょうろで
中国製の造花に水をやる
このまがい物のプラスチック製の星で
それはゴム製の男から買ったもの
ゴム製の考えで満たされたこの街で
結局は棄てられるもの

It wears her out, it wears her out
It wears her out, it wears her out
それが彼女をすり減らす それが彼女をすり減らす
それが彼女をすり減らす それが彼女をすり減らす

She lives with a broken man
A cracked polystyrene man
Who just crumbles and burns
He used to do surgery
For girls in the eighties
But gravity always wins
彼女はイカれてしまった男と暮らしている
愚かなポリスチレン野郎だ
ボロボロになって燃え尽きちまってる
彼は外科医をしていて
80年代は女の子に需要があったものだが
結局重力には敵わない

It wears him out, it wears him out
It wears him out, it wears
それが彼をすり減らす それが彼をすり減らす
それが彼をすり減らす それが彼を…

She looks like the real thing
She tastes like the real thing
My fake plastic love
But I can't help the feeling
I could blow through the ceiling
If I just turn and run
彼女は本物みたいに見える
本物みたいな味わいがある
僕の偽物のプラスチック製の愛
でも気持ちを抑えることができない
僕が振り返り走り出すのなら
天井さえぶち抜けそうだ

And it wears me out, it wears me out
It wears me out, it wears me out
それが僕をすり減らす それが僕をすり減らす
それが僕をすり減らす それが僕をすり減らす

If I could be who you wanted
If I could be who you wanted all the time
All the time
All the time
君の望む僕であれたら
いつだって君の望む僕であれたら
いつだって
いつだって

 

単語
watering can:じょうろ
rubber:ゴム rubber、plastic、fake、polystyreneと繰り返されますが、すべて「偽物、まがい物」の象徴として捉えます。
get rid of:処分する、取り除く、免れる
1番Aメロは馬鹿長いけど単なる名詞節
(Her〜) watering can (for〜)(that〜)(in〜)(to〜)
こいつが彼女をすり減らす…
Aメロの内容に彼女/彼/僕がすり減らされる構造。
wear out:すり減らす
cracked:砕けた、愚かな
crumble:ボロボロになる、ボロボロにする
surgery:外科医
gravity:重力 この言葉は「本物、逆らうことのできない大きな流れ」の象徴として捉えます。
can’t help〜:〜を(〜することを)抑えられない
celing:天井

 

90年代のロックの金字塔『The Bends』より。超レア曲だったものの近頃はライブで度々披露されるようになってファンもびっくりしたこともタイムリーな名曲だ。最初にWikipediaから背景を引用。曰く、”歌詞はロンドンの開発地区カナリー・ワーフの変遷を動機とする消費社会への批判を、恋愛感情を軸にする普遍的なバラードに落とし込んだもので、多義的。” カナリー・ワーフってのは第二次大戦後廃墟となった街が金融街として再興を遂げるけど、90年代にまた廃れた場所みたい。その文脈で考えてみる。

例のごとくミュージックビデオを観ると、トムはじめとしたメンバーがスーパーマーケットみたいなカラフルなところでカートで運ばれていて、他にも様々な人物が象徴的に現れる。極め付けはその誰もが最後はその場から出て行くこと。誰も彼もが様々なものを消費し、それが本当に欲しいのかもよくわからず消費し、その姿はともすれば自分達が消費されているかのような、そんな印象を受ける。

歌詞に目を向けてみると、繰り返し繰り返し「まがい物」について言及されている。何か価値のあるものを消費しているようでいて、実は「まがい物」に消費されている(wear out)。しかし本物(gravity)は確かに存在していて、時折その存在に気づかされてどうしようもなく気が滅入ってしまう(wear out)。そんな自分や社会を憂いているのだと捉える。

ただ、この曲の真価は後半の「it wears…」から。

「彼女は本物みたいに見える」 彼女が本当に本物なのかはわからない。ただそんなことはどうでもよくて、自分の愛情さえまがい物のように感じてしまう(my fake plastic love)僕にとってでさえも、感情を高ぶらせて離さない。そんな彼女は本物に違いない。一緒にいたい。でもこんなまがい物の僕にそんなことが許されるわけが…

悲しい曲や…

消費社会アンチというテーマを持ちながらも普遍的な人間関係の歌にできるあたりは流石。よかったらぜひ。

和訳と考察 Pyramid Song / Radiohead

youtu.be

I jumped in the river, what did I see?
Black-eyed angels swam with me
A moon full of stars and astral cars
And all the figures I used to see
僕は川に飛び込んだ そこで見たのは
一緒に泳いでくれた黒い目の天使達
月と満天の星々 キラキラ輝く車
懐かしいものばかりだった

All my lovers were there with me
All my past and futures
And we all went to heaven in a little row boat
There was nothing to fear and nothing to doubt
僕の恋人達も一緒に泳いでくれて
僕の過去も未来もそこにはあって
小さな船を漕いでみんなで一緒に天国へ行ったんだ
恐れることも疑うことも何もなかった

I jumped into the river
Black-eyed angels swam with me
A moon full of stars and astral cars
And all the figures I used to see
僕は川に飛び込んだ そこで見たのは
一緒に泳いでくれた黒い目の天使達
月と満天の星々 キラキラ輝く車
懐かしいものばかりだった

All my lovers were there with me
All my past and futures
And we all went to heaven in a little row boat
There was nothing to fear, nothing to doubt
僕の恋人達も一緒に泳いでくれて
僕の過去も未来もそこにはあって
小さな船を漕いでみんなで一緒に天国へ行ったんだ
恐れることも疑うことも何もなかった

There was nothing to fear, nothing to doubt
There was nothing to fear, nothing to doubt
恐れることも疑うことも何もなかった
恐れることも疑うことも何もなかった

 

単語
astral:星のような
row boat:こぎ船

  

2001年の作品『Amnesiac』から。
英語としてはそんなに難しいものではないけど、内容はとても抽象的。songfacts.com(このサイトをよく参照しています)によると、トムは「スティーブンホーキング博士は、時間は完全に循環しているもので、僕が仏教に感じたことと同じ。ピラミッドソングは、すべては循環の中にあるという歌。」というようなことを言っている。

物理学や仏教には疎いのでそこらへんに対する言及は避けるけど、歌詞の内容は非常に超然的で終末的ながらとてもピースフルで、なにごとに対する敵対心も感じさせない。特に”恋人達”なんかは過去の色々を連想させるけど、いい思い出であれ悪い思い出であれ今の自分の構成要素なことは間違いないし、循環という大きな概念の前では些細ないざこざなどどうでもいいといったところだろうか。おおらかな曲だなと思う。

シングルで出されたとは思えないほど歌詞も音楽も挑戦的なものだけど、リズムピアノと後半のドラムが一見不規則でよくわからないながら深い深いグルーヴを刻むとても美しい曲。よかったらぜひ。

和訳と考察 Legacy / Mansun

90年代に活躍したMansunは、高い文学性が厭世的な自己否定の言葉とあいまってなんともやるせない気持ちになるバンド。

youtu.be

  

If you fear transition to your other life
Don't need money to be there
Leave behind your money just to prove your worth
Won't be here so I don't care
If you strap your conscience to your vision thing
Won't be here so I don't care
Prove your worth to people that you called your friends
Won't be here so I don't care
この世からいなくなってしまう時には
お金は必要ない
お金を遺すのはただ自分の価値を証明するため
いなくなったらどうでもいい
ビジョンとかいうやつと良心をこじつけようが
いなくなったらどうでもいい
友達と呼ぶ連中に自分の価値を証明しても
いなくなったらどうでもいい

I wouldn't care if I was washed up tomorrow you see
Reading novels is banned by the Marquis de Sade
All relationships are emptying and temporary
明日全てが終わってもかまわない
小説を読むことはサド侯爵に禁じられて
あらゆる人間関係はただ虚しい仮初めのもの

Life is wearing me thin
I feel so drained, my legacy
A sea of faces just like me and
Life is wearing me thin
I feel so drained, my legacy
A sea of faces just like me
人生が僕をすり減らす
精魂尽き果ててしまった 僕の遺産
道行く顔はみんなみんな僕と似たよう
人生が僕をすり減らす
精魂尽き果ててしまった 僕の遺産
道行く顔はみんなみんな僕と似たよう

I've been drained, emotion is a bitter fate
Won't be here so I don't care
I concede relationships have left me weak
Won't be here so I don't care
Look for something worthy to replace my guilt
Won't be here so I don't care
Prove my worth to people who I called my friends
Won't be here so I don't care
精魂尽き果ててしまった 感情とは苦々しい宿命
いなくなったらどうでもいい
人間関係が僕を消耗させてしまったことは認めざるを得ない
いなくなったらどうでもいい
僕の罪の代償となるなにかを探し求めるけど
いなくなったらどうでもいい
友達に自分の価値を証明するんだ
いなくなったらどうでもいい

I wouldn't care if I was washed up tomorrow you see
Reading novels is banned by the Marquis de Sade
All relationships are emptying and temporary
明日全てが終わってもかまわない
小説を読むことはサド侯爵に禁じられて
あらゆる人間関係はただ虚しい仮初めのもの

Life is wearing me thin
I feel so drained, my legacy
A sea of faces just like me and
Life is wearing me thin
I feel so drained, my legacy
A sea of faces just like me
人生が僕をすり減らす
精魂尽き果ててしまった 僕の遺産
道行く顔はみんなみんな僕と似たよう
人生が僕をすり減らす
精魂尽き果ててしまった 僕の遺産
道行く顔はみんなみんな僕と似たよう

Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
いなくなったら みんな忘れるだけ
いなくなったら みんな忘れるだけ

I wouldn't care if I was washed up tomorrow you see
Reading novels is banned by the Marquis de Sade
All relationships are emptying and temporary
明日全てが終わってもかまわない
小説を読むことはサド侯爵に禁じられて
あらゆる人間関係はただ虚しい仮初めのもの

Life is wearing me thin
I feel so drained, my legacy
A sea of faces just like me and
Life is wearing me thin
I feel so drained, my legacy
A sea of faces just like me
人生が僕をすり減らす
精魂尽き果ててしまった 僕の遺産
道行く顔はみんなみんな僕と似たよう
人生が僕をすり減らす
精魂尽き果ててしまった 僕の遺産
道行く顔はみんなみんな僕と似たよう

Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
Nobody cares when you're gone
いなくなったら みんな忘れるだけ
いなくなったら みんな忘れるだけ
いなくなったらみんな 忘れるだけ
いなくなったら みんな忘れるだけ
いなくなったら みんな忘れるだけ
いなくなったら みんな忘れるだけ
いなくなったらみんな 忘れるだけ
いなくなったら みんな忘れるだけ

 

("I wouldn't〜"と"Life is〜"がひとまわし多いAlbum ver.で訳してます)

 

単語
Marquis de sade:サド侯爵。フランス革命期の小説家。サディズムの語源
concede:しぶしぶ認める

 

死んだら個人の意識は無に帰すはずなのに、誰もかれもが自分の功績やら価値やらに固執する。他ならぬ自分も、そうしたいのかそうじゃないのかに関わらずそこから逃れられない。厭世文学に救いを求めても帰れなくなるだけ。ただただやるせない。何をしようが死んだらそれで終わりなのに。

これでもかと繰り返される”NOBODY CARES WHEN YOU’RE GONE” Mansunを象徴するフレーズだ。これに続く言葉はない。「だから気楽にやれよ」でかき消せるような虚しさではない。どれだけそれっぽいことを言ってもこの世はただただ虚しい。

でも、一つ言いたいのは、僕はMansunを忘れていないってこと。解散はしてしまったけどフロントマンのポールドレイパーは活動を続けてるし、かつてMansunに熱狂し、今も持ち続けている人は必ずいる。それは虚しさをかき消せるほどのものではない些細なことかもしれないけど、でも、確かに彼らはかつてそこにいて、今ここにいる。

何もかもがコンテンツみたいになってることに虚しくなることがある。災害、政治、宗教、簡単に流していい一時の話題であるはずがないのに、エンターテインメントと同レベルな扱われ方をしている気がしていて。そんな風に忘れていっていいのかって。

でも僕らはいずれ必ず忘れる。感情は色あせていき、記憶は薄れていく。絶対に避けられない。でも、個人の主体的努力で抵抗することはできる。これは悪あがきかもしれない。余命半年を一年に伸ばしてなんになるのかって思うかもしれない。でも、そうするだけの気持ちがあなたにあるのなら、それは絶対に無駄じゃない。僕はそう思う。

では。よかったらぜひ。

 

和訳と考察 Motion Picture Soundtrack

『Kid A』ver.

youtu.be

early ver.

youtu.be

 

Red wine and sleeping pills
Help me get back to your arms
Cheap sex and sad films
Help me get where I belong
赤ワインと睡眠剤
君の腕の中に帰ることができる
安っぽいセックスと悲しい映画で
僕のいるところに帰ることができる

I think you're crazy, maybe
I think you're crazy, maybe
君は狂っている、多分
君は狂っている、多分

Stop sending letters
Letters always get burned
It's not like the movies
They fed us on little white lies
手紙なんかを送るのはやめよう
そんなものはただ塵となる
映画とは違うんだ
あんなもののせいで僕らは優しい嘘に慣らされてしまった

I think you're crazy, maybe
I think you're crazy, maybe
君は狂っている、多分
君は狂っている、多分

I will see you in the next life
来世で会おう

Beautiful angel
Pulled apart at birth
Limbless and helpless
I can't even recognize you
美しい天使
生まれながらに引き離された
手足がない 救いがない
僕も君がわからない

I think you're crazy, maybe
I think you're crazy, maybe
I think you're crazy, maybe
I think you're crazy, maybe
I think you're crazy, maybe
I think you're crazy, maybe
君は狂っている、多分
君は狂っている、多分
君は狂っている、多分
君は狂っている、多分
君は狂っている、多分
君は狂っている、多分

I will see you in the next life
来世で会おう

(early ver.の歌詞も訳しています)

 

2000年の大問題作『Kid A』以降Radioheadの歌詞は抽象的で一見してよくわからない方向に向かうけど、この曲は比較的わかりやすい。Creepの頃からある曲なので当然といえば当然だけど、ここまで進歩したバンドがそれでも昔の曲を持ってくることに「何も難しいことを言いたいわけではなくて彼らは昔から変わらず彼らなんだ」ということを感じる。

とはいえアコーステイックなearly ver.と違って、特別派手ではないものの荘厳な雰囲気を持っているのが『Kid A』ver.だ。彼らは変わっていない。でも確かに変わっている。

歌詞について。まあ自殺の曲だけど、幸か不幸か”赤ワインと睡眠剤で”死ねるのかということには疑問がある(勿論睡眠剤の種類と量によっては本当に死にますが)。彼は臨死体験を味わいながらも何度か帰ってきている、或いは死なないことを薄々わかっていて自傷行為をしている(“君の腕の中に〜”は心配する配偶者が助けてくれるということ)のかもしれない。

ただ、それは幸か不幸か。死のうとしても死に切れず、気休めにしかならない”セックス”や、何か遠くのことに思える”映画”を観ることでなんとか正気を保つけど、そんな自分も心底くだらない。

“手紙”なんかで本音をつらつら書いてみても君には何も伝わらない。そればかりか仲を取り持つための”優しい嘘”をついてしまう自分もいる。”映画みたいに”ハッピーになりたいのに。

君は僕とは違う。気持ちの通じない君は”手足がない”かのようで”救いがない”。本当は君のこと大好きなのに。”美しい天使”のように思っているのに。

君は狂っているんだ。全部狂っているんだ。僕を取り巻くものは全部狂っているんだ。僕もなのか?全部狂っているんだ。もうこんな世界はさよならだ。でも君とはまた会いたい。

かなり好き勝手書いてるけど、この曲は途方もない絶望と否定の歌だと思う。ただ、この曲が初めて書かれて20年ほど経つ今でも、彼らは生きて戦っている。その姿を思うと僕も強く生きていきたいと思える不思議な歌だ。よかったらぜひ。