(don't get any) Big Ideas

音楽周りのあれこれかれこれ

阿部仁知の執筆履歴(20.5.2更新)

はろーべいべーあべです。執筆履歴をまとめてみました。柔軟に活動していきたいと思っているので、ご依頼はTwitterのDMhitoshiabe329@gmail.comまでお気軽によろしくお願いいたします。関西と海外インディーやクラブカルチャーの接点を軸に、ディスクレビュー、コラム、ライブレポート、インタビュー記事等を書きます。

 所属:ANTENNA、fujirockers.org

寄稿実績:LIM PRESS、TURN、Mikiki、HereNow

 

3ヶ月ごとにまとめています。

2020年

4〜6月

  • 20年3月 月間ベストトラック(TURN)

BEST 11 TRACKS OF THE MONTH – March, 2020

Girlpool「Like I’m Winning It」を取り上げました。この曲が意図したかは不明ですが、昨今の状況を反映したような曲も増えてきましたね。そこら辺の情感をつぶさに拾い上げていけたらと思います。

 

  • インタビュー:ofulover(Mikiki)

ofulover『紡ぐ』 神戸の街から全国へ羽ばたく〈フロアを沸かす自惚れロックバンド〉

Mikikiにて神戸の4人組ofuloverにインタビュー。オンラインでの実施となりましたが対面と比べて気をつけなければならないこと、逆にオンラインだからうまくいくことも体感的に分かった気がします。しばらくそちらが主流になりそうなので活かしていきたいですね。ofuloverのみなさんありがとうございました!

 

  • 特集記事(HereNow)

地元の音楽好きが通う、奥深い京都のミュージックバー特集

CINRA傘下のHereNowにて京都のミュージックバー4店に取材。取材時とは状況が変わってしまって今すぐどうこうという記事ではないですが、落ち着いた後の導線として機能すればいいなと思っています。京都に行ったときふらっと立ち寄れる場所として長く関わりたいですね。Hachi Record Shop and Barさん、haku gionさん、West Harlemさん、CAVALIERさんありがとうございました!

 

1〜3月

  • 【インタビュー連載】もっと身近なクラブカルチャー(ANTENNA)

vol.1 GROOVER / vol.2:mogran’BAR

関西圏のクラブイベントへのインタビュー連載。僕はこれがしたいがためにANTENNAに入ったようなものなので気合を入れましたね。現場が動けない状況なので今後の方向性を検討中ですが、「ライターの立場からクラブカルチャーの間口を広げる」は今後も僕の大テーマの一つです。ゆいかさんのイラストもいい具合にゆるくて導入としていいなと。SEOさん426さんありがとうございました!

 

  • インタビュー:ASAYAKE 01(ANTENNA)

もっと広がりたい 再び歩み始めたSSWの現在地 ASAYAKE 01インタビュー

7年ぶりの活動再開に合わせて。話したいことが山のようにあるのが伝わってきて、白熱した時間でした。それだけにまとめるのに苦労してリリース遅らしてしまった事は反省点ですが、充実の内容になったとおもいます。アサヤケさんありがとうございました!

 

  • インタビュー:Alffo Records(ANTENNA)

Alffo Records

僕の関西最推しスポットAlffo Records。イベントスペースとしても可能性に溢れるところなので、今後も企画とかで関わっていけたらと思っています。セイジさんありがとうございました!

 

  • インタビュー:FLAKE RECORDS(ANTENNA)

FLAKE RECORDS

こちらはインタビューを文字起こしして記事にしたものなんですが、堤さんの質問の角度や深度、インタビューの進行は色々学ばなくてはいけないなと思いました。DAWAさんありがとうございました!

 

  • SLOW DAYS イベント記事(ANTENNA)

SLOW DAYS

中止延期が当たり前過ぎて反応するのも疲れてきた今日この頃ではあるんですが、ならどうするかというオルタナティヴな思考をしていきたいなと。

 

2019年

10〜12月

Day1 / Day2 / Day3

ダウナーな時期だったので少し苦労しましたがなんとか3本まとめました。でも好きなのばかり選んだので、前年よりはしっかり自分のカラーが打ち出せたかなと思っています。ただ僕は夜の部こそを書き残したかったりもするので方法は検討し続けたいですね。

 

  • Elephant Gym、山下和也個展 イベント記事(ANTENNA)

Elephant Gym / 山下和也

山下和也さんに関しては門外漢すぎてプレスリリースをなぞるだけになってしまった部分もありますが、そもそもこういった記事は質より量だろうと思う部分もあるので、熱量とスピード感のバランスを考えていきたいです。

 

  • お歳暮企画 | アンテナとつくる2019年の5曲(ANTENNA)

Part 1 / Part 2 

これは取りまとめただけなんですが、ローカルな現場との繋がりでやっているANTENNAならではの良い企画ができたと思うし、毎年の名物にしていきたいです。そのためにはカルチャー周りのいろいろな方とのリレーションを密に絶やさずいきたいですね。

 

7〜9月

三度の苗場降臨!今こそフジロックでトム・ヨークのパフォーマンスを体感しよう

渾身の筆致で書きました。ただこれを頑張り過ぎたせいでトム以外の予習が甘かった感もあるのでそこは反省点。トムは意外と入場規制にならなかったですね。なるなる言われまくってたから最初から捨ててる人が多かったんだろうか。余談ですが「みたび」と書いたつもりが友人に「さんど」と読まれてハッとしたので、ここら辺の想定は大切だなと感じます。

 

RED HOT CHILLI PIPERS(前夜祭) / 中村佳穂SABRINA CLAUDIOVenueVincent / スガ シカオTHOM YORKE TOMORROW’S MODERN BOXES / GEZAN / 長澤知之 / COURTNEY BARNETTMARTIN GARRIX / YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ×オオルタイチ) / STELLA DONNELLY / INTERACTIVOVAUDOU GAME / KHRUANGBIN

過酷も過酷でしたが振り返ってみるといい思い出です。反省点も多々あるので来年以降に活かしたいですね。

 

  • 19年8月 月間ベストトラック(TURN)

BEST TRACKS OF THE MONTH – August, 2019

お誘いいただいてThom Yorke & Flea「Daily Battles」のレビューを寄稿。次に書くまで半年開いてしまったのは僕の怠慢でしかないわけですが、ここに寄稿する前提で過ごしていると日々のリスニングの意識も変わるなと感じるので、20年3月以降は毎月寄稿を目標にやっております。

 

  • black midi、WXAXRXP DJS イベント記事(ANTENNA)

 black midi live in japan / WXAXRXP DJS

 

  • black midi ライブレポート(ANTENNA) 

black midi live in japan @CLUB METRO 

イベント記事に関しては「記名記事なんだから情報だけ載せてても仕方ない」と思ってまして、「行くしかないぞ関西の民!」って思いを込めてみました。まあ実際そう思ってたし。ライブレポート結構難しかったな。彼ら書くこと多過ぎるもの。ぜひまた観たいですね。 

 

  • 朝霧JAM'19 前パブコラム(LIM PRESS)

 朝霧JAM 2019〜富士の麓で世界周遊旅行〜

初参加する朝霧JAMへのモチベーションアップも兼ねて、国籍の多様さに焦点を当てたラインナップまとめを書いてました。しかし台風で中止。いつになったら行けるのだろうかと意気消沈していますが、行ける日まで粛々と書こうと思います。フジロックのアジアコラムもそうなんですがこの手のコラムはすごくセンシティヴだと感じていて、ともすれば「〇〇出身だから価値がある」みたいな不用意なレッテルになりかねないなと。だから書くなら言語的文化的な特性と紐付けてちゃんと深掘りして書かなきゃいけないんですが、今読み返すとこの記事はまだまだ甘い。精進します。

 

4〜6月

  • こんがりおんがく祭ライブレポート(LIM PRESS)

Part 1 / Part 2

  • 京音PRコラム(ANTENNA)

京音 -KYOTO- 2019

今年のフジロックはアジアがアツい!ラインナップから見るアジアシーンの現在形

縁あってfujirockers.orgに合流し、派生団体のLIM PRESSでライブレポート。これ以来LIMではレポは書けていないですがまたなんか書きたいですね。そしてこの時期にANTENNAに加入。ただフジの準備が忙しくてこの頃はあんまなにもできてなかったです。フジのアジアが熱かったのは本気で思うんですが取捨選択の「捨」の部分ができなかったが故のテーマ設定でもあるので、もっと広く深く考えるのは今後の課題です。

 

1〜3月

  • 特になし

うん、特にないです。夏に続けて2月の岡村詩野さんのライター講座を受講しました。こちらも修了作品はZINEになってるのでよかったら。 

 

2018年

10〜12月

 Day1 / Day2 / 夜の部 / Day3

思い立って岡村詩野さんのライター講座を受講し(こちらの修了作品はZINEになっているのでよかったら)、その流れでナノボロフェスタの速報レポ班に参加したのが8月。それから「やってみない?」と誘われて、ANTENNAの寄稿者としてボロフェスタのライブレポートを書きました。今思うとよくやったなと。必ずしもよく聴いていたアーティストばかりではなかった分、知見が広がったなと思います。

 

 

もっとガンガン書いていきたいです!

楽しくいきましょうね。

2020年に振り返るあべのAlbum of the Year 2018

はろーべいべーあべです。Twitterからの移行と2020 so farのウォームアップを兼ねた「2020年に振り返る」シリーズ。先日の2017年に続いて、第2回は2018年です!ウォームアップどころか「もうさっさと20 so far出してえよ」となってますがひとまずこちらで(笑)。

 

この年は夏に岡村詩野さんのライター講座に参加し、秋にはボロフェスタのライブレポートを書いたり、ライターとして動き始めた年でした。振り返るとなかなか感慨深いものがあります。その中でAOTYはというと、上半期16枚+16曲、年間の16枚+16曲+16公演とやってたみたいです。多い!

 

僕はかなりアルバムリスナーなのでもちろんアルバムが中心軸なのですが、トラック軸じゃなきゃ見えてこないものもあるよなと思って、別で曲もランキングにしていたのでした。ライブセレクションは単純に楽しかったのでまたやりたいです(今年できるかは微妙ですが…)。

 

出し方としては、いつも通りジャケットのコラージュをした上で、コメントを入れたiPadメモのスクショを並べていました。Twitterベースで考えたときに、この出し方は結構いいと思うんですよね。記事に飛ばすワンクリックって意外と軽視できない要素だと思っていて、このやり方なら比較的インスタントに伝えられるかなとずっとやってます。ただ難点はあまりがっつりコメントできないこと。なので、次やる時は簡易のディスクリプションとしてTwitterにはスクショをあげて、増強版としてこのブログにって感じですかね。まあ模索していきます。しかしiPadを手放してしまった!どうなる2020!

 

今回は上半期は割愛して、年間のアルバム / 曲 / ライブ(転載のみ)の16選+今なら入れそうなアルバム5選ということでお願いします。前回長すぎたのでちゃちゃっとやりたいなと思ってるけどどう出るか… まあだらっとやっていきます〜

 

Album of the Year 2018 16〜11位

16. ヘブン / 曽我部恵一

まさかこれを入れることになるとは思ってなかったわ。リリックもフロウもトラックもどツボ過ぎるし、やっぱすげえよ曽我部さん。(2018)

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年末に立て続けに色々出して、どんだけ多作なんだよと驚いた覚えがあります。実験性であれ衝動性であれ、フットワーク軽くどんどんかたちにしていく姿勢が素晴らしいですよね。これからもついていきます。(2020)

 

15. God's Favorite Customer / Father John Misty

壮大な前作と比べてシンプルな佳作という感じだけど、その中にこそ存分に彼のSSWとしての真価があらわれていると思う。(2018)

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このアルバムめっちゃ好きなんですけど結構低めに置いてますね。まあ確かに前作と比べたら小作品って感じはありますが、だからこそエヴァーグリーンな歌の煌めきが存分に感じられるかなーって思ってます。同じこと言ってんな。(2020)

 

14. soil / serpentwithfeet

彼のおぞましさと神々しさが渾然一体となった空気感は尋常じゃない。フジロック若干消化不良だったからぜひまた来て欲しい!(2018)

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そうですね、フジロックはやたら人が少なかったし早めに終わるしで少し引っかかるものがあったんですが、パフォーマンスはベストアクトクラスだったので是非単独かなんかでまた観たいものです。(2020)

 

13. Slide / George Clanton

ジャケ部門1位。もっとエレクトロ寄りだけどThe 1975から自然に飛んでいけると思うからいつも(しばしば)死にたい人はぜひ聴いて!(2018)

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ジャケめちゃくちゃクールじゃないですか?LP欲しいなーと思いつつずっと買えてないんですよね。欲しいの多すぎるのでまだ後回しになる気はしますが…。この人もライブパフォーマンスが気になる一人。どんな感じになるんだろうか。(2020)

 

12. the CITY / サニーデイサービス

先頭でもあり帰るべき場所でもある稀有な存在。今年いろんな音楽を自然に受け止められたのはやっぱサニーデイのおかげなんですよ。(2018)

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低いな!確かに前作の方が好きだけど、カオスな感じはこっちの方が断然上で、この時期のサニーデイここに極まれりって感じです。リミックスの『the SEA』に入ってた“FUCK YOU音頭”、あれこそが“This Is America”への一番の回答でしょう。(2020)

 

11. Amir / Tamino

入りこそコリン・グリーンウッド参加っていう触れ込みからだけど、妖艶なトラックと甘美な歌声で一瞬で虜に。素晴らしい出会いです。(2018)

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TaminoはSXSW'19に出ていたようなので行けばよかったーと後から悔しくなってたんですが、観た人によると凄かったらしいのでぜひ来日して欲しいものです(これ以降音沙汰ないとかやめてくれよ…?)。コリンも "Indigo Night"での仕事をRadioheadに活かすのを期待…!(2020)

 

Album of the Year 2018 10〜6位

 

10. Little Dark Age / MGMT

かなりスルメよねこれ。ここにきて1stを更新した感のある原点回帰的新境地でセトリも格段に厚みを増したし、再来日の単独公演に期待!(2018)

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単独!GREENROOM!サマソニもまさかの1975裏で観られなかったし悔しさが募りますが、近年すごく来てくれる感じがするので今後も期待していいでしょう。2nd以降ちょっと地味な感じがしていたMGMTですが、シングルクラスのキラーチューン満載のこのアルバムは1stと同等かそれ以上に思うし、青春を共に過ごした人がこう返り咲くのはなんとも感慨深いです。(2020)

 

 

9. HEX / ROTH BART BARON

これも愛聴盤です。モヤモヤして晴れない心の内をそっと拾い上げてさりげなく背中を押してくれるアルバム。何度も助けられたな。(2018)

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ROTH BART BARONは本当にいいバンドなので皆さんぜひ聴いて欲しいんですが、『HEX』は彼ら独特のペシミスティックな空気を残しつつ、それでも前に進もうという駆動力に溢れたアルバムで、何度も勇気をもらいました。(2020)

 

8. Singularity / Jon Hopkins

実は今年の再生回数1位はこれなんすよ。気が滅入って音楽なんて聴きたくねえって気分の時とかどれだけこのアルバムに救われただろうか。(2018)

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彼の来日も延期になってしまったなあ。友人に勧めた時の「でかい」って感想がすごく的を射ているなって思ってて、宇宙の大きさを思うときに自分の存在のちっぽけさを感じて悩みが軽くなるような、そんな気分にさせてくれるアルバムです。そう考えるとジャケもベストマッチなんですよね(ジャケから引っ張られたイメージかもしれませんが)。(2020)

 

7. ye / Kanye West

ヒップホップのアルバムってあまり通して聴けなかったけどこれは不思議なほどスッと馴染んでよく聴いてた。こっからもっと聴いていきたい。 (2018)

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そう、とにかく聴きやすいなと。翌年の『Jesus Is King』『Jesus Is Born』しかり、カニエってヒップホップの枠で語っちゃいけない気さえしてきますよね。まだまだ掘り下げられていないのでこの辺にしときますが、僕とヒップホップの接合点は彼の中にある気がします。とか言ってたらTravis Scottフィーチャリングだと!(2020)

 

6. 球体 / 三浦大知

見向きもしなかったフィールドから放たれたこの一枚の衝撃たるや。日本のポップミュージックの未来を担う大作。来年フェスで観たい!(2018)

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これは本当にびっくりしましたよね。みんなして度肝を抜かれるTwitterの様子もよく覚えています。去年のサマソニヘッドライナーにも期待したし、僕としてはグリーントリ前→Frank Oceanとかホワイトトリ前→Bon Iverなんて期待もしたい。洋楽 / 邦楽みたいな話は彼をラインナップするとこからはじめようなんて過大な期待を寄せたくなるくらい素晴らしいアルバムです。来年あたりどうかなあ。(2020)

 

Album of the Year 2018 5〜1位

 

5. Superorganism / Superorganism

この一枚から流すことを前提に、その中で何を選ぶか競ってるような感じすらあった今年のクラブシーン。ほんとみんな大好きだよなー!(2018)

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この年の象徴と言ってもいい一枚でしょうね。札幌公演に行った時は興奮して連ツイしまくったことをよく覚えています。2nd以降どうなるか、若干の不安もありますがSuperorganismなら大丈夫でしょう。間違いなく2020年代を切り開くバンドの一つだと思っています。(2020)

 

4. Crumbling / 空中泥棒

安心の宅録感はそのままに内省的な公衆道徳からずっとポップに広がった。もはやElliott Smith好きならとかじゃなくみんなに勧めたい。(2018)

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こちらの記事をどうぞ(2回目)!ごくパーソナルな前作の偏執性はそのままに、もっとユニヴァーサルなフィールドに広がりを見せた快作です。ほんとライブがどうなるのかってのが気になってるので、計画中とのことだし近いうちの来日に期待したいです。(2020)

 

3. POLY LIFE MULTI SOUL / cero

やっぱり今年を象徴するアルバムはこれだわ。でもまだ到達点じゃないんだろって思わせてくれるからこれからも目が離せない。(2018)

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ディケイドを象徴するような前作『Obsucure Ride』(15)からポリリズミックなアプローチをさらに強化。新たな身体の可能性に挑んだような作品でしたね。今年の“Fdf”も良かったし、時代を切り開くのはやっぱり彼らです。(2020)

 

2. AINOU / 中村佳穂

いや天才としか言いようがないだろなんだこの人は。メロディも言葉も演奏もおそるべき自由度で何度聴いてもゾクゾクしっぱなしです。(2018)

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このリリース以降ずーっと彼女のターンじゃないですか。こんなに大きくなるとは。何度か言ってるけど、「〇〇だから素晴らしい」を全て取り払った先の「ただ素晴らしいから素晴らしい」根源的なパワー。どこからでも彼女に繋がれるし、彼女からどこにだっていけるから、みんな聴けばいいんですよ。フジ本編初めてのライブレポも思い出深いです。(2020)

 

1. A Brief Inquiry Into Online Relationships / The 1975

良くも悪くもずっと横たえていた90〜00sのロックシーンへの憧憬を、現行シーンにぴったり重ねた会心の一枚。来年の来日超待望ですね!(2018)

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 そうそう、過去形の郷愁や憧憬のようでもあったロックへの想いを現在形に更新したという意味でこのアルバムはめちゃくちゃ偉大で、去年のサマソニ(今読み返してもバカみたいにエモいな…)も10年代を締め括るハイライトといっていい素晴らしいパフォーマンスでした。でも彼らはその先へ。20年代もともに行きましょう。(2020)

 

 

Song of the Year 2018 16〜11位

ここからは楽曲部門!YouTubeも貼っていくので眺めながらどうぞ。

 

16. Boy / 踊ってばかりの国

振り返れば今年は3回彼らのライブを観たけど最後はいつもこの曲だったなあ。ロックンロールの夢心地にいつまでも身を委ねていたい。(2018)

彼らを観て思うのはいつだって「ロックンロールは最高や!」、ただそれだけなんですよね。酸いも甘いも受け入れた先のピュアネスは何一つ損なわれるものがない。その象徴みたいな曲ですよ。(2020)

 

15. Mystery of Love / Sufjan Stevens

映画効果を差し引いても本当にタイムレスな名曲だと思う。もどかしくも素晴らしい愛の神秘にしみじみと聴き入ってました。(2018)

 新作めっちゃ楽しみですよね。知れば知るほどにのめりこむ彼の多彩さと鬼才っぷりにここ数年はどっぷりなのですが、リアルタイムで迎えられるのははじめてなので心して聴こうと思います。この曲は何度聴いても心の中の普段閉ざしている場所に触れてきますよね。“Oh, oh woe-oh-woah is me”、これほど何も語らずにすべてを物語るフレーズって他にあります?(2020)

 

14. Fuh You / Paul McCartney

ポールソロ全然知らなかったからびっくり。こんなクラブで踊りたくなるような若々しい曲書くんやっていう。ライブ行きたかった!(2018)

聴いたことないですが、僕としてはほんとクラブで流しちゃっていい曲だと思いますよ。スルーしてきましたがポールのライブを観るのは一つの目標で、次来るなら必ず行きたいです。もしものことがあったら絶対に後悔する。できたら苗場のグリーンステージで観たい!(2020)

 

13. be yourself / DÉ DÉ MOUSE

何歌ってるか一言もわからんのに、思わず声を出して口ずさんじゃうような楽しさに溢れた、ここ数年のデデワークスの結晶のような曲!(2018)

ほんと「楽しい」でしかない。すごく本気なのにどこまで本気で言ってるのかよくわからなくて、自己陶酔の塊なことを隠さないけどそれがまったく嫌に映らない、そんな人柄も含めて僕は彼のことが大好きなのです。近年はここをベースにさらなる挑戦もしていて、ますます目がはなせません!(2020)

 

12. ソングライン / くるり

ボレロビートルズ風のキラーフレーズ→早弾きギターとリフレインしながらどんどん前景が移り変わってくアウトロが素晴らしいよね。(2018)

くるりは昔からずっと「特筆するでもないが普通に好き」くらいの接し方なのですが、 このアルバム、とりわけこの表題曲はとてもスッと馴染みました。“ハイネケン バドワイザー”の掴みもこの上なくキャッチーですよね。この年の音博は外で音漏れを聴きながら日向ぼっこしてたんですが、この曲や“Tokyo OP”のクライマックスのような陶酔感だけどまだまだ序章みたいな感じに「中入りてえ…!」って思ってましたね。会場にはしばらく入ってないので、今年はぜひ行きたいです。(2020)

 

11. Heaven's Only Wishful / MorMor

まとまった音源を早く出して欲しい人ナンバーワン。キックひとつ取っても音の質感が本当に洗練されてて気持ちいいよね。(2018)

ほんとこの人やJohn Errolはもっと注目されていいと思うし、早いところアルバムを出してほしいですね。リリースのたびに「こうきたか…!」と思わされています。この曲は各パート音の一粒一粒がとても洗練されてて気持ちいいんですよね。絶対すごいアルバム作れると思うので頼みますよ…!(2020)

 

Song of the Year 2018 10〜6位

 

10. アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先) / 小沢健二

これまでの彼の物語がここに一つの到達点を迎えたのは長年のファンじゃなくてもなんとなくわかる。でもきっとまたその先へ。(2018)

映画がこの曲しか褒める部分がなくてひどく落胆したのも遠い思い出です。“彗星”やTwitterの感じがそれほど馴染めなかったので去年の『So kakkoii 宇宙』もいまいちハマりきれなかったんですが(あとオザケンを入れるのか入れないのかみたいな空気なかった?)、今なら割とフラットに聴ける感じがしますね。(2020)

 

9. そのいのち / 中村佳穂

今までまったく感じたことない種類のエモさに溢れてて聴いてるとニヤニヤしてしまう。今年観れなかったけど来年はライブ行きたい。(2018)

去年のグリーンルームで初めて彼女を観た時に、この曲で号泣しながらめちゃくちゃ笑ってわけのわからない感情になったのをよく覚えています。そこからはもう彼女の虜です。(2020)

 

8. Night Shift / Lucy Dacus

Oasisが好きな人とか絶対好きやろこれ。オルタナロックのダイナミズムとSSWの繊細な響きがめっちゃいいバランスで鳴ってるよなー。(2018)

単純に“Walk for hours in the dark feeling all hell”のとこのCreep進行(って呼んでいいのか?)が僕にとってツボ過ぎるんですよね。ライブでシンガロングしたい曲ですわ。(2020)


7. Lilies / Bedbug

これめっちゃ推したいのよね。浮遊感のあるシンセの音と呟くような歌(?)が聴いててスーッと入ってきてとても気持ちいい曲です。(2018)

albumoftheyear.orgで見つけてジャケに惹かれて聴いたんですが、この曲はめっちゃハマりましたね。きらびやかなサウンドとは裏腹にほとんど抑揚のない歌や、間に入るイタリア?中東?みたいな言葉の語りがすごくいい味を出してて。というか今気づいたけど今年もアルバム出してるんですね。なんや10曲18分って。聴いてみましょう。(2020)

 

6. RIVER / tofubeats

丁寧につむぐ素朴な言葉が纏う確かな説得力はもはや曽我部恵一の域といってもいいのでは。映画とのマッチも最高だったよね。(2018)

 妙なケチがついてしまいましたが、「呪い」とでもいうべきあの映画の魔力を思うとどこか納得してしまう僕もいます。クラブナイトを丸ごとデザインしたようなライブも最高でした。というか結婚おめでとう!(2020)

 

Song of the Year 2018 5〜1位

 

5. Immaterial / SOPHIE

イケイケな頃のMUSEくらい「過剰」って言葉が似合う。こんなに臆面もなくはっちゃけたビートをぶつけられたらもう踊るしかないや。(2018)

みんな好きだけどDJプレイには向かないんだろうなって曲。何もかも破格なんですよね。確か一度だけCLUB SNOOZERでなんかすごくいい流れで聴いたことだけ覚えてるんですが、もう何も思い出せません。楽しかった感覚だけ残ってればいいんですよ。(2020)


4. Pirouette / Jay Som

程よいギターロック感と泣かせにかかってくる叙情的なメロディと。この曲聴いてるととってもセンチメンタルな気分になっちゃう。(2018)

なんでストリーミング消したんですかね?この前の来日でもやってなかったのですが、彼女の中でも屈指に好きな曲なので次はバンドセットでぜひ観たいです!(2020)

 

3. Love It If We Made It / The 1975

これはIf I Ever Feel Better級のニュースタンダードでしょ。深夜3:30のフロアでみんなで踊りたい。ライブで観たら泣いてしまいそう。(2018)

実際泣きましたよもう。あんまクラブでは聴かないですが、たまーに流れるととても感慨深くなってしまいます。今のセットでどう響くのかも気になりますね。スパソニでまた!(2020)

 

2. 'Til It's Over / Anderson .Paak

フジのアフタームービーめっちゃよかったよねー!音源のクールな感じも、ライブのプチョヘンザッ!からのドラムの応酬も大好きだわー。(2018)

こんなクール&スタイリッシュかつアツい&エモい曲もなかなかない。フジのアフタームービーに採用されたのも頷けます。“Come Down”しかりたびたびすごいキラーチューン持ってきますよね。(2020)

 

1. Rank & File / Moses Sumney

Radioheadの名前を挙げるまでもなく次世代の旗手は確実にこの人だし、もう見逃すことができない。来年の新作既にベスト確定では?(2018)

来年じゃなく再来年でしたが、やはり今年のベスト級も間違いないです。実はこの年のライター講座で書いたこの曲のレビューを公開してるので久々に読んでみたのですが、こんなのまさに今じゃないですか。とはいえ彼の慧眼というより、何も変わっちゃいない悪しき普遍性を嘆くところではあります。(2020)

 

Performance of the Year 2018

さすがに多いな…。ここは当時のコメント転載のみでいきます。テキトーに見繕った写真も載せてますが、いかんせんあまり撮る気がないので雑なのはご了承ください。時系列の16選です!

 

The xx @Zepp Osaka Bayside

三者三様のスタイルが折り重なって生まれてくるサウンドはバンドかくあるべしとでも言いたくなるくらい。セトリも完璧だったね。(2018)

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Father John Misty @Umeda Club Quattro

歌ってる姿が神々し過ぎて見惚れてしまった。バラードの息が止まりそうな緊張感からカタルシス溢れる終盤へ至る構成力だよ。(2018)

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Phoenix @豊洲PIT

彼らほどのライブバンドはそうそういない。佇まいはあくまでクールなのにめちゃくちゃ熱狂的な空間で全編クライマックスだったわ。(2018)

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Four Tet @Umeda Club Quattro

こればかりはここにいなきゃわかんないから伝えらんないですごめんなさい。デイタイムのライブでこの陶酔感と没入感はどうかしてる。(2018)

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小沢健二 @大阪城ホール

控えめに言っても夢のようなひと時だった。全編歌えるヒットメドレーに遠くからでもちゃんと伝わってくる彼と満島ひかりの愛らしさ。(2018)

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cero @BIGCAT

各々の身体感覚を呼び覚ますような音楽に身を委ねるこの空間に集う人々。まさに“同じ場所にいながら異相に生きるものたち”でした。(2018)

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Kendrick Lamar @FUJI ROCK FESTIVAL

あまりにも鮮烈過ぎてもはやよく覚えてないんだよな笑 なんとなく身体に残ってるあの高揚感だけでしばらく生きていけそうです。(2018)

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Bob Dylan @FUJI ROCK FESTIVAL

懐古とか言われようがベスト挙げるならこれかな。フジロックが培ってきたものすべてが詰まったステージだったし最高に幸せだった。(2018)

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Vampire Weekend @FUJI ROCK FESTIVAL

ディランを受けるに相応しいこの夜のハイライトだったなあ。この時の月がめっちゃ綺麗だったことよく覚えてる。新作楽しみやなあ。(2018)

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Nine Inch Nails @SONICMANIA

マイクスタンドに全体重をかけ魂の底から叫ぶトレントが本当に絵になるよね。暴風雨のような熱狂にただただ拳を突き上げてました。(2018)

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My Bloody Valentine @SONICMANIA

念願の初マイブラだったけどこれは音楽というより環境だよ。すべてが溶け合った爆音空間は今思い出しても現実なのか定かではない・・・(2018)

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Chance The Rapper @Summer Sonic Osaka

この夏最高のドラマがあったな。キャッチーで踊れるだけじゃなく荘厳で胸にくる彼の歌は言葉を超えて確実に伝わるものがありました。(2018)

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Beck @Summer Sonic Osaka

最高だった去年の来日をさらに超えてきた!めっちゃ聴きたかった“Sexx Laws”を筆頭に終始盛り上がる曲だらけでずっと踊ってたなー。(2018)

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DÉ DÉ MOUSE @Club Metro

ややこいこと抜きに「楽しい!」だけに焦点を当てた彼の最新モード!バンドセットも最高でひたすらはしゃぎまわってました!(2018)

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tofubeats @ボロフェスタ

チルい曲からアッパーなパーティーチューンまでクラブナイトの数時間がたった30分に凝縮されてたよな。向かう所敵なしではないか。(2018)

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Mew @Umeda Club Quattro

ただただ愛を共有し合いました。大好きな『Frengers』の再現ライブだけどめちゃくちゃ感傷的になって終始ボロ泣きしてた・・・ありがとう。(2018)

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あとがき

やっぱ結構この試みは自分としては面白いですね。今回は転載のついでくらいのあっさりしたものですが、10年後企画とかしても面白いだろうなと思ったので、その時にまた会いましょう。しかしまた1万字越えてるし結構時間をかけてしまった!2019はちゃっちゃと出します〜

 

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おまけ 今なら入りそうなアルバム5選

今回は上半期入れていたやつからいきます。他にもある気しかしないけど2028年の楽しみに取っておきましょう。

 

Breaking English / Rafiq Bhatia

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洗練具合がもはや意味不明なんですが何なんですかねこの人は?1作目にしてJonny Greenwoodみたいな領域にいるじゃないですか。今年のEPはまだ聴けてないんですが、普通に上位に入る気がしています。(2020)

 

(04:30) Idler / Jamie Isaac

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ライブに行けない日々も相まってこの前の来日本当に行っておけばよかったーって思ってます。Moses Sumneyと同日て。ハシゴした人いたら話聞かせせてくださいー。(2020)

 

The Deconstruction / Eels

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なんで外したんだ?Alex GやらBig Moonやら言いまくってますが、僕が一番来日してほしいのは常に彼らなんですよ。単独でもいいしできたらフジロックとかもいい。ずっと待ってます。(2020) 

 

I Need to Start a Garden / Haley Heynderickx

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ジャケのイメージ通りオーガニックなフィーリングを併せ持つSSWだけど、この人はPatti Smithみたいな要素もありますよね。上半期よく聴いていた快作です。(2020)

 

Phantom Thread / Jonny Greenwood

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ジョニーワークスの集大成って感じの『You Were Never Really Here(ビューティフル・デイ)』もめっちゃ好きだけど、『A Moon Shaped Pool』も通過した新境地は今後のRadioheadにも活かされると思います。(2020)
 

2020年に振り返るあべのAlbum of the Year 2017

はろーべいべーあべです。そろそろ上半期ベストの時期ですね。今やTwitter音楽界隈の初夏と年末の風物詩となった#AOTYですが、ああでもないこうでもないと頭を悩ませるのが楽しいこの遊びに初めて参加したのは2017年。まだライターを始める前でした。

 

さて、Twitterでインスタントなリアクションをもらえるのがとても面白いこの試みなのですが、如何せんTwitterだと残らずに流れていってしまう。ブログとかnoteと並行するのがベストでしょう。そこで今回このブログに移行することとしました。

 

しかし、ただコピペするだけでは面白くない。なので2020年の今、振り返って思うことを追記してみました。まあ「2020年に振り返る」とか言ったものの、批評的に検討するなら5年後10年後がベターだろうし、今回は移行ついでの思い出の振り返りと、自己添削がメインの雑感です。だらだら書いてくのでまあよかったら。今回は2017年のアルバム25+2枚です。

 

一応「AOTYはどう出すのがベターか?」とか「ランキング哲学」みたいなものも交えられたらなと思ったり。とりあえず2017年上半期に画像だけでやったものの、「コメント入れないとおもんないな」と思って(僕がやるぶんにはね)、連続ツイートでコメントを紐づけたのが2017年末でした。

 

ある程度しっかり書けるし、紐づけるたびにインプレッションをもらえるので、おそらくこの方法はベストに近いでしょう。ただ僕としては極力1ツイートで完結させたい人間なので、以降この方法はとっていません。あと25枚にコメントを入れるのはわりとしんどい(だからこそ50とか100とかちゃんとコメント入れる人は敬服いたします)。そんな感じでしょうか。

 

2017年のコメントは誤字脱字とちょっとした表記以外触らないので、僕としても当時何を言っていたのかソワソワしてます。では、特別枠の2枚からどうぞ。

 

 

Album of the Year 2017 25〜21位+特別枠2枚 

特別枠① Either / Or (expanded edition) / Elliott Smith

Elliott Smithの最高傑作20周年盤。リマスターされた本編もさることながら、特筆すべきは未発表音源。まだこんな名曲があるのか。全部出してよという気持ちと、いつまでも小出しにしててよという気持ちがあるけど、いずれにせよエリオットはずっと僕らの心の中に。(2017)

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“I Figured You Out”は本当に名曲。今年は『Elliott Smith』の25周年盤も控えてるし、亡くなってからもいつまでもワクワクしながら待てるって、本当に贅沢なことですよね。エリオットに関してはライターとして何かしたいとずっと思ってるし(手始めにこのブログで何か書こうかな)、これからも一緒に生きていくことでしょう。(2020)

 

 

特別枠② OK Computer OKNOTOK 1997 2017 / Radiohead

こちらもまた20周年盤(97年はとんでもない年だな…)。リリース発表から色々葛藤はあったけど、やっぱりついに解禁した未発表3曲はめちゃくちゃ興奮したなあ。去年の『A Moon Shaped Pool』と今年の『OKNOTOK』でひとつキャリアの総括となった彼らの次に向かう先はどこなのか。来年も目が離せないな。(2017)

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からのサスペリア!ジョニーのサントラ!ANIMA!エドのソロ!ですよ。キャリアの総括みたいな話はサマソニ16の頃から何度か書いてたんですが、この間インタビューで似たようなことが語られててちょっとニヤッとしましたね。一時は「解散しても不思議ではないな」と思っていたんですが、頓挫したものの来年のツアーも計画されていた様で、まだまだ彼らは僕の道標であり続ける様です。そういえば噂されてた『Kid A』『Amnesiac』の20周年企画はあるんですかね?(2020)

 

 

25. Antisocialites / Alvvays

駆け込みでこの前聴き始めたのだけど近頃リピートしまくってる。今までちゃんと聴いてこなかった自分を殴りたいくらいすべてがどストライク。小気味いいメロディに程よくシューゲ風なサウンドに… 過去作も漁ろうそうしよう。(2017)

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このあとよく行くロックDJイベントのGROOVERでも定番の“Archie, Marry Me”に出会ったりして、どっぷりハマったんですよね。あと同居人の部屋から異様な頻度で“Dreams Tonite”が流れてくるのもあって、あまり懐かしい感じがしない。近頃は最低10周はしたものしか候補にしないんですが、5年振りに同居人達とフジロックに行って音楽熱が本格的に再燃した年だったので、25枚選ぶのにも苦労してる印象です(笑)。Alvvaysはフジロックも単独も見逃してしまったので、またいつかライブも観てみたいです。(2020)

 

 

24. The Day We Had / Day Wave
結局のところ僕らは寝ても覚めてもインディーロックキッズなのでいつだってこんな風に素直で明快なサウンドを探してるし、こんなものを聴かされた日には頬を緩めずにはいられない。次作以降どうなっていくのかとても楽しみ。単独来日も待ってる!(2017)

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めっちゃエモい書き方してんな(笑)。スーパーカーやSam Fenderにも通じる、このインディーロックの無敵な感じが本当に好きなんですよね。フジでサインをもらってるところをホステス公式にすっぱ抜かれたのもいい思い出です。あんま活動しないんかなと思ってたところの4月の新作も嬉しかったですね。また観たいものです。(2020)

 

 

23. Somersault / Beach Fossils
何を聴くか迷うような時によく聴いていたので、ある意味でElliott Smith枠かもしれない。ポップさと気怠さのバランスが絶妙で、どんな気分にも寄り添うこのアルバムに今年はずいぶん助けられたと思う。(2017)

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僕には毎年「何を聴くか迷うような時によく聴いていた」枠があるんですよ。基本的にはFour TetとかJon Hopkinsみたいなエレクトロが多いんですが、インディーロックがこうなるのは珍しくて、本当にエリオット枠だなと思います。DYGLとの2マンもUK(日本)・USインディーの共演って感じですごく楽しかったですね。ああいうコンセプトが光る企画ライブはめっちゃ好きです。(2020)

 

 

22. Everybody Works / Jay Som
今年は女性ボーカルが輝いていた年だったけど、彼女もその1人。今風で綺麗なサウンドスケープの中に、スマパンとかそこら辺のオルタナグランジ感がどことなく漂っていて、ここら辺に郷愁を感じてしまう僕としては感涙もの。ずっとリピートしちゃう。(2017)

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次作も大好きなJay Som。今ならもっと上位でしょうね。当時から薄々思ってたんですが、もう女性SSWとかガールズバンドって部分をあえて特筆する意味はないよなって思います。それどころか旧来的な言説を強化してしまうし気をつけなきゃあかんポイントです。急遽ドラムレス編成になった来日公演もめっちゃ楽しかったし、“But I like the Bus!”できたのもいい思い出。彼女はまだまだでかくなっていくはずだし期待してます。(2020)

 

 

21. Slowdive / Slowdive
いや最高傑作じゃないこれ?この手のバンドは得てして「これはこれでいいよね(最高傑作はあれだけど)」という事態になりがちだけど、ここで鳴ってるのは、古き良き郷愁でも中途半端な新境地でもなく、2017年のシューゲイズ。おかえりSlowdive。シューゲイズの灯は今もここに。(2017)

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最後らへんやたらリリカルですね。でも「最新が最高」と思えるのって本当に最高なんですよ。その瞬間に居合わせられるのはすごく幸福だなって思います。おそらく生のシューゲイズ初体験がこの年のレッドマーキーだったので、聴いてると今でもあの熱気の中で揺らめいた時間を思い出します。(2020)

 

Album of the Year 2017 20〜16位

 

20. delaidback / syrup16g
これを入れていいのか若干迷ったのだけど、感触としては企画盤ではなくオリジナルアルバムなんだよな。syrup16gはもしかしたらいつか聴かなくなる音楽なのかもしれないってずっと思ってる。でも生半可な許しでも安直な絶望でもない彼らの音楽は、僕にはまだまだ必要なようです。(2017)

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今でも必要です。syrup16gは本当に大好きなバンド。再結成後はいいやって人も結構いて、まあそれはそれで損なわれない思い出としてわかるんですが、聴いてみてもいいんじゃないかなーって。無観客ライブは観られませんでしたが、彼らは今でも確かにいい音楽を鳴らしています。しかし作品内容にまったく触れてないじゃないか(苦笑)。触れずとも想いが乗っかってしまうのも彼らの凄さなんですけどね。(2020)

 

 

19. Painted Ruins / Grizzly Bear
今年はインディーロックがとてもアツい年だったと思うのだけど、世間的にはそうでもないのか?「インディーロックなんてもう」とか言ってる人はとりあえずこれ何回か聴けよと言いたい快作。日本語ツイートが記憶に新しいけど来日公演はあるのかな?わくわく。(2017)

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インディーロックはアツかったでしょう。2020年現在はまたシンセポップ方面に少し戻った印象もあるインディーシーンですが、この当時はギターロックの復権とかいって生々しい演奏が印象的な音源も多かったなと思います。結局思わせぶりなだけで来日してないですよね(笑)。観られる日がきますことを。しかし「インディーロックなんてもう」とか誰か言ってたか?仮想敵作る論法はあんまよくないっすよ。(2020)

 

 

18. Ti Amo / Phoenix
これはかなりのスルメアルバムだと思うので、一度聴いて「あれ?」って思った人はもう何回か聴いてみて。ヨーロッパ色強めなのがクセになるアルバムで、特に“Fior Di Latte”は新たな彼らのアンセムとでも言うべき名曲やね。来日公演ではぜひぜひ鏡セットを持ってきてください!!(2017)

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単独も行きましたが、鏡セットはなかったですね。Lordeの謎箱セットもそうなんですが、やっぱ「世界基準のセットを再現できるか」は日本のライブ事情においてひとつ気になるポイントです(その点本気のセットじゃないと来ないRadioheadはすごいという話にもなります)。でも本当に繰り返し聴けるアルバムで今でも大好きですね。彼らのニュースタンダードが詰まってます。(2020)

 

 

17. ノスタルジア / okada takuro
テイストとしては森は生きているなのだけど、あの深い霧の中に佇むようなある種の重苦しさはなく、耳触りが軽くて心地よい。様々な客演ミュージシャンを迎えたことでより自由度を増し、一段階進化(深化)した極上のポップス。(2017)

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進化(深化)は言いがちなフレーズ。もうちょい頑張れって感じです。でもあえてポップスって言うのがいいですねと自画自賛。彼はROTH BART BARONのサポートの時とかもギターフリークな感じがすごく出てたし、単純にライブ表現が素晴らしかった。森のライブが観られなかったことはわりと心残りですが、色んな人と絡んでいく今の岡田さんも好きです。(2020)

 

 

16. No Shape / Perfume Genius
整理が追いつかないくらい色々な要素が混然と鳴り響いているのに、難解さやとっつきづらさは全然なくてどこまでもポップ。このアルバムで二層三層世界を広げた感じがあるよね。今ライブ観たい人筆頭なので来年はぜひフジロックのホワイトステージに!(2017)

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新作すごいし今年のフジロック期待してたんですけどね。また来年以降の楽しみといたしましょう。「世界を広げる」とかもキャッチーだけどボヤッとしててちょっと気をつけたいワード。しかしこうしてみると2017年は本当にインディー界隈が豊作でしたね〜(2020)

 

Album of the Year 2017 15〜11位

 

15. Rocket / (Sandy) Alex G
やりたいこと片っ端から突っ込んだ表現欲求の集合体みたいなアルバムで聴いてて思わずにやにやしちゃう。ノリでやっちゃったみたいなハードコアな曲もあれば50年くらいやってそうな老成された曲もあり、引き出しの多さに驚かされまくる14曲42分のおもちゃ箱みたいな時間。(2017)

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これは確実に今はもっと上位。ジャンクなごちゃごちゃ感もそのままにより洗練された次作は最高傑作だと思うけど、この時点で「未完成故に完成」みたいな感覚はありますよね。今年の来日は東京まで行くつもりだったんだけど、まあまた大阪までくる日を待ってます。あと助詞を落としがちな癖がありますね。ドライヴ感が出たりもしますが、基本的にやめたほうがいいですよ。(2020)

 

 

14. I See You / The xx
これはあえて何か言うまでもなく名盤だよね。Lordeもそうだけど、鳥肌立つくらいポップな曲をこれほどミニマルに表現できるのは素直に感服せざる得ない。単独も楽しみだ。余談だけど今年は“On Hold”をカラオケで歌いまくりました(一人二役)。どこかに僕のロミーはいませんかね(小声)。(2017)

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僕のロミーはいまだに現れないので、誰かお願いしますね。これも今なら明らかにもっと上位。今年はジェイミーにロミー、バンド本体の活動も期待される久々のxxイヤーの予感があるし、次来るなら1975みたいにもうヘッドライナーでもいいのかもしれない。またベイサイドでも観たいな。(2020)

 

 

13. Pure Comedy / Father John Misty
足早に通り過ぎる人々を横目に一歩一歩を踏みしめながらゆったり歩いていくような、優雅さと風格を漂わせる快作。超大作の映画のような壮大なプロダクションながら、核となるのは情感溢れる歌声。これこそがSSWの極致といっても過言ではない。来日が本当に楽しみ。(2017)

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それっぽいこと言ってんなあ。まあでもなんかわかる。もうちょい素朴というか、ある種の情けなさを持った人も多いSSWという人種の中でも、彼は色気だとか演劇人みたいなショーマンシップに溢れてて際立ってる感じがするんですよね。もうちょい簡素な次作も好きです。(2020)

 

 

12. Capacity / Big Thief
まずジャケットが最高。そしてこの人達こそ正しくElliott Smithの系譜と言えるだろうな。ナチュラルなアコギと浮遊感のあるギターが織りなすローファイな世界観は物悲しくもハッとするほど美しい。フォークロックは死んじゃいないしこれからも安心して暮らしていけるよ。(2017)

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今なら「フォークロックが好きなら不安とともに生きろよ」と言うかな。そして僕はどんだけElliott Smithを基準にしてるんだとつくづく思います(苦笑)。Big Thiefは1stの頃から大好きなので、今年の来日は本当に待ちわびていたんですが、もうちょい先になっちゃいましたね。その日の歓喜を思い描きながら暮らしていきましょう。(2020)

 

 

11. Funk Wav Bounces vol.1 / Calvin Harris
物議を醸したサマソニも含めて間違いなく今年の中心人物だったよね。銀河系軍団みたいなフィーチャリング勢を迎えた、全曲シングルカットクラスの至極の10曲。今年の漢字みたいなノリで一枚挙げろと言われたらこれを挙げるくらい、2017年を象徴するような一枚。(2017)

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銀河系軍団て。でも本当にこのアルバムは2017年を象徴してるとともに、今でもなんだったんだろうと思ったり。まあ誰が何を言おうがみんな彼の掌の上だよなって、ある種の清々しさがありますわ。Vol.2は一生出ないんじゃないでしょうか。知らんけど。(2020)

 

Album of the Year 2017 10〜6位

 

10. Powerplant / Girlpool
前作のゆるいフォークの雰囲気も残しつつ、90年代のオルタナを彷彿とさせるバンドサウンドとなっている。30分もない短いアルバムなのに、往年の大作みたいな満足感。基本ほわほわな中にギターロック的なかっこよさもあって、近頃いいバンドいないなって人にはぜひ勧めたい一枚。(2017)

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前作をゆるいフォークと言ってるのがちょっといただけない。もうちょい適切な表現があるだろうに。でもさりげなくも確実に作品ごとの色を変えてくる人達で、次作のElliott Smithみたいな感じも好きだし、この前のシングルのエレクトロを織り交ぜてる感じも好き。アルバムが楽しみです。(2020)

 

 

9. ar / 吉田ヨウヘイgroup
いやーやっぱすごいバンドだな。ホーンセクションとバンドサウンドが対等に並びあって、そのどれもが際立っているので、聴いてて圧倒される。そしてマスロック的なアプローチながらもメロディが素晴らしく、単純に歌モノとしても一級品。日本にもこんなバンドいるんやって一枚。(2017)

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やっぱ作品性まで落とし込める人が好きなんよな。前作のほうが象徴的な気もするけど、感触としてはこちら派。去年のONE MUSIC CAMPで観た時の、顔で弾くような情感にとても惹かれたし、紆余曲折しまくる人だけど今後とも期待してます。(2020)

 

 

8. Love in the 4th Dimension / The Big Moon
こんなバンドを待っていた。この時代に臆面もなくギャンギャン鳴らす度胸に驚かされるが、一発で耳に残る圧倒的なライティングセンスをみれば納得。Oasisは復活しないしRadioheadももうギターロックを鳴らさないが僕らには彼女達がいる。そんなアルバム。(2017)

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これを最上位にしないあたりがなんか気取ってる感じで嫌です(笑)。笑えてくるほど明快なギターロックに当時は心底撃ち抜かれたし、間違いなくこの年を象徴する1枚でした。以降ギターこそあまり鳴らなくなったものの、誰よりも2020年を鳴らしている今年の新作も愛聴してます。ずーっと来日を待望してるんですが気配はないですね。ライブ観てえ…(2020)

 

 

7. 公衆道徳 / 公衆道
詳細がよくわからない韓国のSSWだが、個人的には今年1番の衝撃。どうも耳慣れないスケールや展開が続出する楽曲にElliott Smithを彷彿とさせるアコギと暖かくも不穏なメロディが乗りなんとも混沌とした世界を作り出している。いい意味で国籍不明な音楽。早く次の音源が聴きたい。(2017)

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この出会いは衝撃だったな。よく覚えてる。多分アジアインディーを意識し始めたアルバムだし、これ以降の僕にとってもとても大きな作品。ただこれももっと上にしないことも自意識を感じてなんか嫌だし、個人的にはとかそんなん言わんでいいんすよ。先日書いた記事もあわせてどうぞ!(2020)

 

 

6. Sleep Well Beast / The National
クラシックを昇華した緻密な構成とエレクトロをフィーチャーした現代的なビート感を土台としながらも、鳴っているのは痺れるリフ満載のバンドサウンドが存分に感じられる正統派ロック。ロックバンドの新たな可能性を示した今年ナンバーワンのロックアルバム。(2017)

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このアルバムもすごく2017年を思い出しますね。“The System Only Dreams in Total Darkness”は今でもクラブナイトのハイライトで流れたりします。流れてしまいましたが、ずっと待望していた来日が決まった時はめっちゃ嬉しかったですよね。またみんなで歓喜する「他に言い表せない」日を待ちましょう。ちなみに今ならもうちょい読点をうちますかね。(2020)

 

Album of the Year 2017 5〜1位

 

5.  New Energy / Four Tet
今年一番聴いたアルバムだけどやはりこの安心感は唯一無二。今作は旋律の美しさが際立っていてヘタな歌モノよりよっぽど歌っている。いつどこで聴いても一瞬で周りの風景が消し飛ぶ圧倒的な存在感は健在で、彼の音楽さえあれば他に何もいらない気がしてくる。実に危ない。(2017)

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彼は昔から僕の常備薬なんですよ。次の年のクアトロでのライブも今でもよく思い出す鮮烈な体験だったし、KH“Only Human”、最新作と、今でもそれは変わりません。ウワモノ方面に振れた感のある最新作もすごく好きなんですが、ベースのニュアンスがテクスチャーをコントロールする彼の持ち味が存分に出ているのはこちらの方で、ここ数年の作品では一番好きです。(2020)

 

 

4. Mellow Waves / Cornelius
世界観はそのままによりミニマルに洗練されて帰ってきた待望の一枚。基本ループな展開で音一つ一つもいたってシンプルだけど、その掛け合わせで指数関数的に広がる音景。そしてタイトル通りメロウな雰囲気の中で、歌モノと言ってもいいくらい歌が立ってる。やっぱ凄い。(2017)

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 音景。サウンドスケープは長いので、字数制限をかわしたい時に使いがちです。このあと出た“Passionfruit”のカバーも好きなんですが、Yaejiもだしいろんな人がカバーしてますよね。彼らの真価はこの緻密な作品群を再現するライブ表現にあって、フジロック、単独、ソニマニとその度驚かされてきました。去年の朝霧(『POINT』再現?)もめっちゃ観たかったなあ。まあまたどこかで。(2020)

 

 

3. Colors / BECK
彼史上最もメインストリームに寄った作品だがそこはやはりオルタナの寵児。今風の踊れるダンスポップの中にキラーフレーズの如く入ってくる、ザラッとしたギターがたまらない。ローファイとハイファイ、ルーズとタイトが見事に混ざり合った世界観はやはり彼ならではで、流石と言う他ない。(2017)

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これは本当に大好きなアルバム。彼のディスコグラフィに順位をつけるのって本当に難しいんですが、『One Foot in the Grave』や『Modern Guilt』(過小評価されてない?)と並んで僕の最上位にいます。コーストで観たパフォーマンスはまさに「最新が最高」を体現していて生涯ベストアクトの一つなんですが、またあっさり次の一手が新境地になるのは、やっぱBeckBeckたる所以なんですよね。2020年代もよろしくお願いします。(2020)

 

 

2. Popcorn Ballads / サニーデイサービス
20曲越えのこの大作には、一発録りのようなブルースからヒップホップをフィーチャーしたファンク、The xxさながらのミニマルなロックに7分越えのバラード、夏から冬までポップのあらゆる側面が詰まっている。これを現代のホワイトアルバムと言ったら大袈裟だろうか。(2017)

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曽我部さんは本当に本当にチャレンジングな人ですよね。これ以降も何枚出したことか。でもこのアルバムと次作は、近年のサニーデイ史、曽我部史の中でも大きかったんじゃないかと思ってます。バリエーション豊かな大作をホワイトアルバムに例えるのもわりとありがちなので、的確なオルタナティブを探したいものです。(2020)

 

 

1. Melodrama / Lorde
いやもう格が違う。文句の付け所がない。これが20歳とか本当におそろしい。ミニマルだけど憎いほど盛り上げ方をわかってるビート、どの曲も確実にフックがあって一度聴いたら耳から離れないメロディ、そして老獪さすら感じる圧倒的な表現力。今年はみんな彼女に夢中だったよ。(2017)

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あまり音沙汰がないせいか懐かしくも感じますが、今でも最上位は間違いないですね。GROOVERSEOさんの十八番となった“Green Light”を筆頭にキラーチューンだらけだだし、“Perfect Places”なんかもグリーンステージを思い出して泣けてきちゃいます(降りてきた彼女が僕の目の前で引き返したことを若干引きずってますが)。新作を作ってるみたいな噂もありますよね。今年もあの年みたいに、みんな彼女に夢中になる年になるといいな。(2020)

 

 

あとがき

やっぱ3年も経つと次作を出してる人も沢山いて、それも踏まえて見方が変わったアルバムもちょいちょいあるなーと思いました。それにしても曽我部さんは出し過ぎやろと思いますが、次作以降も沢山AOTYに入れてたと思うので、またその時書きましょう。

 

この企画楽しかったですか?書いてる僕はわりと楽しかったです。コピペしてちょっと追加くらいに思ってたのに、思った以上に書いちゃいましたね。1万字超えって。AOTYやってる人はこんなふうに振り返ってみるのも楽しいので、気が向いたらぜひやってみてください。次は18年といきます。上半期もやるのか年末だけにするかは検討中ですが、ちょっと待っててください。では!

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おまけ 今なら入りそう5選

1. Aromanticism / Moses Sumney

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今なら確実に最上位なんですが、当時知らなかったのですよ。この後のEPや最新作ではさらなる深淵に到達した感のある彼ですが、僕の最大の道標であるElliott SmithRadioheadの最も理想的な邂逅といった趣のあるこのデビュー作。なんでもっと早く出会えなかったんだと思ったりします。

 

 

2. DAMN. / Kendrick Lamar

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ヒップホップを全然聴いてこなくてこの年から少し聴くようになったんですが、このアルバムはDJ KiMの“DNA.”を筆頭にクラブシーンを席巻していたのもあってよく聴いていました。ただ、ランキングに入れるのは浮くだろうと外してたんですよね。そんなこと気にせず好きに並べればいいじゃんとも思うんですが、すんなりそれができるんなら音楽ライターなんてやってないんですよ。でもこの後過去作も聴いて、フジロックの素晴らしいパフォーマンスも体感した今なら多分入れられます。成長と捉えておきましょう。

 

 

3. Turn Out The Lights / Julien Baker

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まあ当時から好きなんですが、Elliott SmithのBallad of Big Nothingのカバーをしてたのが彼女だと後から気づいて(これめっちゃトリビュートあるあるじゃないですか?)、それからのめり込んでいったんですよね。エリオットと共通した、諦念に近い部分の安らぎが声やアコギのタッチにこもってて、彼がいない世界にもその息吹はちゃんと息づいてるんだな、なんて思います。

 

 

4. Hot Thoughts / Spoon

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これは最後まで迷った1枚だった覚えがあります。クール/スタイリッシュと熱情のバランスが好きなんですよね。海外でライブを観た知り合いがとんでもないパフォーマンスだったと言ってたので、またどっかで観たいです。まだ夏前なのに来年の話をしちゃうのが少し寂しいんですが、SXSWのリベンジと、他にもなんか海外フェス行きたいなって思ってます。よかったら誰か一緒に行きましょう。

 

 

5. Friends Again / シャムキャッツ

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“MODELS”“GIRL AT THE BUS STOP”みたいなキャッチーなキラーチューンが好きだったので、当時は「ちょっと地味だな」と思ってたんですよ。でもボロフェスタ でライブを観てちょっと考えが変わりました。わかりやすいフックやトリッキーな仕掛けなどなくとも、歌の響きに身を任せながらありふれた日常が輝くアルバムやなーと。またフジロックでうろちょろしてるへらへらした夏目さんに会いたいです。

 

長らくお付き合いありがとうございました!こんなところでまた!

阿部仁知の執筆履歴(20.5.2更新)

はろーべいべーあべです。執筆履歴をまとめてみました。柔軟に活動していきたいと思っているので、ご依頼はTwitterのDMhitoshiabe329@gmail.comまでお気軽によろしくお願いいたします。関西と海外インディーやクラブカルチャーの接点を軸に、ディスクレビュー、コラム、ライブレポート、インタビュー記事等を書きます。

 所属:ANTENNA、fujirockers.org

寄稿実績:LIM PRESS、TURN、Mikiki、HereNow

 

3ヶ月ごとにまとめています。

2020年

4〜6月

  • 20年3月 月間ベストトラック(TURN)

BEST 11 TRACKS OF THE MONTH – March, 2020

Girlpool「Like I’m Winning It」を取り上げました。この曲が意図したかは不明ですが、昨今の状況を反映したような曲も増えてきましたね。そこら辺の情感をつぶさに拾い上げていけたらと思います。

 

  • インタビュー:ofulover(Mikiki)

ofulover『紡ぐ』 神戸の街から全国へ羽ばたく〈フロアを沸かす自惚れロックバンド〉

Mikikiにて神戸の4人組ofuloverにインタビュー。オンラインでの実施となりましたが対面と比べて気をつけなければならないこと、逆にオンラインだからうまくいくことも体感的に分かった気がします。しばらくそちらが主流になりそうなので活かしていきたいですね。ofuloverのみなさんありがとうございました!

 

  • 特集記事(HereNow)

地元の音楽好きが通う、奥深い京都のミュージックバー特集

CINRA傘下のHereNowにて京都のミュージックバー4店に取材。取材時とは状況が変わってしまって今すぐどうこうという記事ではないですが、落ち着いた後の導線として機能すればいいなと思っています。京都に行ったときふらっと立ち寄れる場所として長く関わりたいですね。Hachi Record Shop and Barさん、haku gionさん、West Harlemさん、CAVALIERさんありがとうございました!

 

1〜3月

  • 【インタビュー連載】もっと身近なクラブカルチャー(ANTENNA)

vol.1 GROOVER / vol.2:mogran’BAR

関西圏のクラブイベントへのインタビュー連載。僕はこれがしたいがためにANTENNAに入ったようなものなので気合を入れましたね。現場が動けない状況なので今後の方向性を検討中ですが、「ライターの立場からクラブカルチャーの間口を広げる」は今後も僕の大テーマの一つです。ゆいかさんのイラストもいい具合にゆるくて導入としていいなと。SEOさん426さんありがとうございました!

 

  • インタビュー:ASAYAKE 01(ANTENNA)

もっと広がりたい 再び歩み始めたSSWの現在地 ASAYAKE 01インタビュー

7年ぶりの活動再開に合わせて。話したいことが山のようにあるのが伝わってきて、白熱した時間でした。それだけにまとめるのに苦労してリリース遅らしてしまった事は反省点ですが、充実の内容になったとおもいます。アサヤケさんありがとうございました!

 

  • インタビュー:Alffo Records(ANTENNA)

Alffo Records

僕の関西最推しスポットAlffo Records。イベントスペースとしても可能性に溢れるところなので、今後も企画とかで関わっていけたらと思っています。セイジさんありがとうございました!

 

  • インタビュー:FLAKE RECORDS(ANTENNA)

FLAKE RECORDS

こちらはインタビューを文字起こしして記事にしたものなんですが、堤さんの質問の角度や深度、インタビューの進行は色々学ばなくてはいけないなと思いました。DAWAさんありがとうございました!

 

  • SLOW DAYS イベント記事(ANTENNA)

SLOW DAYS

中止延期が当たり前過ぎて反応するのも疲れてきた今日この頃ではあるんですが、ならどうするかというオルタナティヴな思考をしていきたいなと。

 

2019年

10〜12月

Day1 / Day2 / Day3

ダウナーな時期だったので少し苦労しましたがなんとか3本まとめました。でも好きなのばかり選んだので、前年よりはしっかり自分のカラーが打ち出せたかなと思っています。ただ僕は夜の部こそを書き残したかったりもするので方法は検討し続けたいですね。

 

  • Elephant Gym、山下和也個展 イベント記事(ANTENNA)

Elephant Gym / 山下和也

山下和也さんに関しては門外漢すぎてプレスリリースをなぞるだけになってしまった部分もありますが、そもそもこういった記事は質より量だろうと思う部分もあるので、熱量とスピード感のバランスを考えていきたいです。

 

  • お歳暮企画 | アンテナとつくる2019年の5曲(ANTENNA)

Part 1 / Part 2 

これは取りまとめただけなんですが、ローカルな現場との繋がりでやっているANTENNAならではの良い企画ができたと思うし、毎年の名物にしていきたいです。そのためにはカルチャー周りのいろいろな方とのリレーションを密に絶やさずいきたいですね。

 

7〜9月

三度の苗場降臨!今こそフジロックでトム・ヨークのパフォーマンスを体感しよう

渾身の筆致で書きました。ただこれを頑張り過ぎたせいでトム以外の予習が甘かった感もあるのでそこは反省点。トムは意外と入場規制にならなかったですね。なるなる言われまくってたから最初から捨ててる人が多かったんだろうか。余談ですが「みたび」と書いたつもりが友人に「さんど」と読まれてハッとしたので、ここら辺の想定は大切だなと感じます。

 

RED HOT CHILLI PIPERS(前夜祭) / 中村佳穂SABRINA CLAUDIOVenueVincent / スガ シカオTHOM YORKE TOMORROW’S MODERN BOXES / GEZAN / 長澤知之 / COURTNEY BARNETTMARTIN GARRIX / YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ×オオルタイチ) / STELLA DONNELLY / INTERACTIVOVAUDOU GAME / KHRUANGBIN

過酷も過酷でしたが振り返ってみるといい思い出です。反省点も多々あるので来年以降に活かしたいですね。

 

  • 19年8月 月間ベストトラック(TURN)

BEST TRACKS OF THE MONTH – August, 2019

お誘いいただいてThom Yorke & Flea「Daily Battles」のレビューを寄稿。次に書くまで半年開いてしまったのは僕の怠慢でしかないわけですが、ここに寄稿する前提で過ごしていると日々のリスニングの意識も変わるなと感じるので、20年3月以降は毎月寄稿を目標にやっております。

 

  • black midi、WXAXRXP DJS イベント記事(ANTENNA)

 black midi live in japan / WXAXRXP DJS

 

  • black midi ライブレポート(ANTENNA) 

black midi live in japan @CLUB METRO 

イベント記事に関しては「記名記事なんだから情報だけ載せてても仕方ない」と思ってまして、「行くしかないぞ関西の民!」って思いを込めてみました。まあ実際そう思ってたし。ライブレポート結構難しかったな。彼ら書くこと多過ぎるもの。ぜひまた観たいですね。 

 

  • 朝霧JAM'19 前パブコラム(LIM PRESS)

 朝霧JAM 2019〜富士の麓で世界周遊旅行〜

初参加する朝霧JAMへのモチベーションアップも兼ねて、国籍の多様さに焦点を当てたラインナップまとめを書いてました。しかし台風で中止。いつになったら行けるのだろうかと意気消沈していますが、行ける日まで粛々と書こうと思います。フジロックのアジアコラムもそうなんですがこの手のコラムはすごくセンシティヴだと感じていて、ともすれば「〇〇出身だから価値がある」みたいな不用意なレッテルになりかねないなと。だから書くなら言語的文化的な特性と紐付けてちゃんと深掘りして書かなきゃいけないんですが、今読み返すとこの記事はまだまだ甘い。精進します。

 

4〜6月

  • こんがりおんがく祭ライブレポート(LIM PRESS)

Part 1 / Part 2

  • 京音PRコラム(ANTENNA)

京音 -KYOTO- 2019

今年のフジロックはアジアがアツい!ラインナップから見るアジアシーンの現在形

縁あってfujirockers.orgに合流し、派生団体のLIM PRESSでライブレポート。これ以来LIMではレポは書けていないですがまたなんか書きたいですね。そしてこの時期にANTENNAに加入。ただフジの準備が忙しくてこの頃はあんまなにもできてなかったです。フジのアジアが熱かったのは本気で思うんですが取捨選択の「捨」の部分ができなかったが故のテーマ設定でもあるので、もっと広く深く考えるのは今後の課題です。

 

1〜3月

  • 特になし

うん、特にないです。夏に続けて2月の岡村詩野さんのライター講座を受講しました。こちらも修了作品はZINEになってるのでよかったら。 

 

2018年

10〜12月

 Day1 / Day2 / 夜の部 / Day3

思い立って岡村詩野さんのライター講座を受講し(こちらの修了作品はZINEになっているのでよかったら)、その流れでナノボロフェスタの速報レポ班に参加したのが8月。それから「やってみない?」と誘われて、ANTENNAの寄稿者としてボロフェスタのライブレポートを書きました。今思うとよくやったなと。必ずしもよく聴いていたアーティストばかりではなかった分、知見が広がったなと思います。

 

 

もっとガンガン書いていきたいです!

楽しくいきましょうね。

THE 1975 @SUMMER SONIC 2019 OSAKA

僕は使命感から筆をとっている。THE 1975がもたらしたものは僕の感情をズタズタのめちゃくちゃにし、今をもって完全には帰ってこれてはいないが、書き記さずにはいられない。こんなことを思ったのは2016年のRadiohead以来。偶然なのか天の思し召しか、あの時のサマーソニックでは彼らの裏でトリを飾っていたTHE 1975が、見違えるような圧倒的なスケールを携えてサマーソニック2019の地に帰ってきた。

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ROCK & ROLL

IS

DEAD

GOD BLESS

THE 1975

最終盤に大映しにされたこのステートメントの通り、悲痛な叫びも高らかな幸福感も含めて彼らのロックンロールを一つ残らず全て出し尽くし、大阪の地に埋葬したTHE 1975に最大限の敬意を示したい。分析的に書くのはいつだって蛇足だし、僕らそれぞれに去来した気持ちさえ残っていればこんな文章は必要ない。しかし、彼らの勇気への感謝と敬意として、この文章をネットの海に埋葬させてほしい。

前置きが長くなった。ただただ「愛やん」としか言いようのない、Weezerのアツくもほんわかとしたパフォーマンスの余韻が残る舞洲会場オーシャンステージ、18:05。でかでかと表示された冒頭の〈Go Down〉だけで鳥肌が立つ“The 1975 (A Brief Inquiry Into Online Relationships)”のSEに迎えられて、いよいよTHE 1975が登場だ。

 

“Give Yourself a Try”のどこか近未来の雰囲気が漂うギターリフ(ソニックステージのSEで何度も聞いたThe Nationalの“You Had Your Soul with You”とも通じる)に引っ張られて、初っ端からオーシャンは高まっていく。僕はただただ手を振り上げサビのフレーズを合唱する。これから始まるのは彼らと僕らの小さな挑戦なんだ。胸は高鳴るばかり。

TOOTIMETOOTIMETOOTIMETOOTIMETOOTIMETOOTIME…“TOOTIMETOOTIMETOOTIME”。本当にリリース当初から何回この言葉を口にしたかわからないほど聴いてきたこの曲だ。生で体感したら自然と顔もくしゃっとする。この曲をはじめとしたTHE 1975の楽曲をよくプレイして、大阪のバイブスを引き上げてくれたクラブイベント、GROOVERBritish Pavilion、そこで一緒に遊んだ面々にも感謝だ(ここで一緒に観ていたいつメンの2人にも)。

2ndからの“She's American”の高揚感も、TOOTIMEに引っ張り上げられて倍増。もはや彼らはZEDDと並べてもいいくらいハッピーなパーティーバンドだ。センキューセンキュー。そしておなじみのピカチュウみたいな帽子をかぶったマッティ(ちょっとズレてるのもかわいらしい)。“Sincerely Is Scary”では曲の世界観を最大限に表現した荘厳なステージセットとともに、程よい抜け感のあるジャジーなバンドサウンドが展開される。“It's Not Living (If It's Not With You)”の必殺リフもそうなのだが、90sロックに魅了されてきた僕らの胸を撃ち抜く、どこか郷愁を感じさせるサウンドを、そのまま2018−19年の時代感にのせてくるのがTHE 1975サウンドの恐るべきところだ。こんなもん、もうただただ歓喜。B'zファンと思しき人の「かっこいい…」という声も聞こえてくる。

 

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うなだれた様子でタバコをふかすマッティは、先日のドバイの一件について語る(知らない人はググってみてほしい。このライブの思い出に一つ違った視点が増えることと思う)。その後の“I Like America & America Likes Me”は間違いなくこの日のハイライトのひとつ。悲痛な想いをそのままに〈頼むから聞いてくれないか〉という孤独と、〈強い意志で一緒に声を上げるんだ〉という勇気に僕は涙で前がうまく見えなくなる(というか今も書きながらうるっとしてる)。ダイレクトにぶつかってくる内面の吐露が表現者の本質だとしたら、マッティはもはや名だたるロックスターの域に達したと言ってもいいだろう。

DJプレイにも通じるタイトなビートメイクが光る“Somebody Else”にしたって、単なる楽しいとか切ないを越えて「誰か」を想像させる表現力を持っている最新系のTHE 1975。“Champagne Supernova” דCreep”なんてぶち上げてみても全く大げさではない大アンセム“I Always Wanna Die (Sometimes)”では、しばしば僕らを塗りつぶしてしまう「いつだって死にたい」なんて感情をマッティと通じ合わせる、数万人の僕、俺、私たち。なんと美しい光景だろうか。

そして、この場で最も響いたのが“Love It If We Made It”だ。混迷を極める世の中だが、僕がここでItに投影したのはサマーソニックの姿。地蔵やら運営の不手際やら悪い情報が飛び交う中で僕の気持ちは若干暗くなっていたサマソニ期間中だったが、強い気持ちで拳を突き上げながら歌うマッティの姿に僕は強く胸を打たれる。曲に絡めて自説を展開するのもどうかと思うが、この時の僕がいち参加者=サマーソニックを作る一人として、ただこの場に集う全員が幸福であらんことをと願ったのは事実だ。

最終盤に入り初期のポップチューン“Chocolate”、“Sex”が立て続けにドロップされる。正直な話をするとリリース当時はチャラいアイドルバンドくらいに思っていた(その印象を完全には払拭しないのが彼らのすごいところでもあるが)これらの曲が、悲しみや怒りを出し切った先のロックンロールとして飛び込んできたのは僕にとってとてつもない衝撃だった。初期から支えてきたファンの感慨は僕の比ではないだろう。悲喜こもごも漂うオーシャンステージはここでピークに達する。そして上述のステートメント。最高だよ。THE 1975最高だよ。

最後は代表曲の“The Sound”。ここまできたらもう遠慮はいらない。近くにいたB'z勢も巻き込んでイチ、ニ、FUCKIN' JUMP!!!! もうパリピな僕もロックおじさんな僕も部屋で鬱屈としてる僕も全部この場に投影した最高に幸せな時間。そしてそれはここに集ったみんなを見てもわかる。〈君がそばにくれば胸の鼓動の音ですぐにわかる〉なんてチャラいフレーズも、ここではずっとずっと大きな意味を響かせている。ただただこの空間を共有する喜びを噛み締め、THE 1975は花火のような一瞬の儚い衝撃として過ぎ去っていった。1時間?10分くらいに感じた人は僕だけではないだろう。それほど濃密な時間だった。

 

ところで、“The Sound”ではいくつものメッセージがスクリーンにフラッシュされていた(おそらく歌詞とは違う)。全く思い出せないが、あそこに書かれていたのは必ずしも希望の言葉だけではなかったように思う。しかし、この地で全身全霊のロックンロールを体現した彼らと過ごした思い出があれば、僕らの明日はオールライトだ。GOD BLESS, THE 1975。ありがとう!!

DÉ DÉ MOUSE "be yourself" release oneman tour @京都メトロ

いやー、最高やったね!いろいろ書くの蛇足な気もするけど楽しかった思い出をつらつらと。

 


雨の鴨川 to メトロ

2日前に存在を知ったこの公演。金曜夜に京都メトロでDÉ DÉ MOUSEのバンドセットワンマン… 最高じゃねえか… 秒でチケットをとる。わくわく、わくわく。

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当日はあいにくの雨だったけど雨の鴨川もいい感じ。

メトロ着いたら早速目に飛び込んできたbe yourselfのジャケ。このジャケめっちゃ好きなんよなあ。ポケモンとかのデザインしてる人の作品らしく、鮮烈でキャッチーなんだけど変に煽情的にならないのがDÉ DÉ MOUSEのイメージとマッチしててとってもいい。

 

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そして来るの3回目だけどやっぱり京都メトロ大好きだ!地下鉄と地上の間っていうここしかない外観もザ!クラブ!って感じの猥雑な雰囲気も僕の中で理想のパーティ空間だ。ここでDÉ DÉ MOUSE… わくわく。

 


いよいよ!be yourself!

ウイスキーを飲んでいい具合に期待感が温まったところでいよいよDÉ DÉ MOUSEが登場。今回は彼のトラックとキーボードにバンドセットの3人を加えた贅沢な編成だ。

さっそくはじめるのかと思ったら「京都の人ー!大阪の人ー!あ!神戸の人ー!あと、、」と近隣の県から来たオーディエンスに声をかける。岡山の人とかいるのか?いやいるだろうな、そんくらい期待感が高まってる。しっかしゆるい人やなあ。場を和ますためとか自分で言うなよ笑 まあ思惑通り場も和んだところでいよいよスタート(ところで和歌山言ったっけ?笑)。

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いや、凄い… 正直彼1人のビートだけで十二分に踊れるくらいなのに、キックの音がズンズンとのってきて音の圧が身体を揺らす!バリバリのスラップベースと小気味のいいカッティングギターも音像に厚みをもたらしててめっちゃ分厚い!そしてレーザー6台を駆使した鮮烈なライティングが嫌が応にも感情を刺激する。エモい… エモ過ぎる…

畳み掛けるように新作『be yourself』から次々と披露、そしてそのたびに湧き上がる歓声。前作『dream you up』では今までのエキゾチックでどこかインテリジェントなイメージから、王道のEDM的マナーにのっとった素直な"楽しさ"に振り切れてきたDÉ DÉ MOUSE。今作ではその路線はそのままにお家芸であるカットアップされたヴォーカルを全面的にフィーチャーしている。


この歌ともいえない声がまた感情を掻き立てる。声を介した超言語的コミュニケーションとでも言おうか。断片的な言葉が彼の身振り手振りとハミングを通して"歌メロ"とか"フレーズ"と認識される前に潜在意識にダイレクトにぶつかってくる。彼のハミングも多分歌ってるわけではないが、僕もわけもわからず声にならない声が出てくる。多分普通の"歌"ではこうはできない。これがDÉ DÉ MOUSEだ。

 

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途中冗談なのかなんなのか「去年『dream you up』でデビューして今年2ndアルバム『be yourself』をリリースして…」などと言っていたが、それがあながち冗談にも聞こえないくらいアップデートされた新生DÉ DÉ MOUSE。「次が最後の曲です」と言われた時お世辞ではなく本心から出る「えーっ!?」という声。もうそんなにたったの?はやすぎる…


そんなこんなで本編最後は表題曲be yourself。「僕が最高なことをするだけ」という彼の言葉通り、圧力からも形式からも解放されたそれぞれが自分らしく叫び手を振り上げ踊りまくった最高の時間。アンコールではお馴染みの「DJ!」から1曲だけ披露されたが本当にこの時間が終わってしまうことが名残惜しい… 名残惜し過ぎる… それはまるで一瞬で過ぎ去ったこの夏のようだった。いやー、最高でした…!

 

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音楽って最高…!

汗をかき過ぎたので着替えがてらグッズTを買いに行くと本人が気さくにファンと話してる。「最高でした!!」「うん!僕もそうだったと思う!」 この謙遜しない感じいいなあ… 本当に最高でした!ありがとう!音楽って最高に楽しいなあ…!


そしてこの公演は9/14に渋谷O-EASTでも。こんな最高な夜はそうそうないよ。まだ聴いてない人は『be yourself』を聴いて、魅了されたらチケットをとろう!今すぐ!