(don't get any) Big Ideas

音楽周りのあれこれかれこれ

THE 1975 @SUMMER SONIC 2019 OSAKA

僕は使命感から筆をとっている。THE 1975がもたらしたものは僕の感情をズタズタのめちゃくちゃにし、今をもって完全には帰ってこれてはいないが、書き記さずにはいられない。こんなことを思ったのは2016年のRadiohead以来。偶然なのか天の思し召しか、あの時のサマーソニックでは彼らの裏でトリを飾っていたTHE 1975が、見違えるような圧倒的なスケールを携えてサマーソニック2019の地に帰ってきた。

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ROCK & ROLL

IS

DEAD

GOD BLESS

THE 1975

最終盤に大映しにされたこのステートメントの通り、悲痛な叫びも高らかな幸福感も含めて彼らのロックンロールを一つ残らず全て出し尽くし、大阪の地に埋葬したTHE 1975に最大限の敬意を示したい。分析的に書くのはいつだって蛇足だし、僕らそれぞれに去来した気持ちさえ残っていればこんな文章は必要ない。しかし、彼らの勇気への感謝と敬意として、この文章をネットの海に埋葬させてほしい。

前置きが長くなった。ただただ「愛やん」としか言いようのない、Weezerのアツくもほんわかとしたパフォーマンスの余韻が残る舞洲会場オーシャンステージ、18:05。でかでかと表示された冒頭の〈Go Down〉だけで鳥肌が立つ“The 1975 (A Brief Inquiry Into Online Relationships)”のSEに迎えられて、いよいよTHE 1975が登場だ。

 

“Give Yourself a Try”のどこか近未来の雰囲気が漂うギターリフ(ソニックステージのSEで何度も聞いたThe Nationalの“You Had Your Soul with You”とも通じる)に引っ張られて、初っ端からオーシャンは高まっていく。僕はただただ手を振り上げサビのフレーズを合唱する。これから始まるのは彼らと僕らの小さな挑戦なんだ。胸は高鳴るばかり。

TOOTIMETOOTIMETOOTIMETOOTIMETOOTIMETOOTIME…“TOOTIMETOOTIMETOOTIME”。本当にリリース当初から何回この言葉を口にしたかわからないほど聴いてきたこの曲だ。生で体感したら自然と顔もくしゃっとする。この曲をはじめとしたTHE 1975の楽曲をよくプレイして、大阪のバイブスを引き上げてくれたクラブイベント、GROOVERBritish Pavilion、そこで一緒に遊んだ面々にも感謝だ(ここで一緒に観ていたいつメンの2人にも)。

2ndからの“She's American”の高揚感も、TOOTIMEに引っ張り上げられて倍増。もはや彼らはZEDDと並べてもいいくらいハッピーなパーティーバンドだ。センキューセンキュー。そしておなじみのピカチュウみたいな帽子をかぶったマッティ(ちょっとズレてるのもかわいらしい)。“Sincerely Is Scary”では曲の世界観を最大限に表現した荘厳なステージセットとともに、程よい抜け感のあるジャジーなバンドサウンドが展開される。“It's Not Living (If It's Not With You)”の必殺リフもそうなのだが、90sロックに魅了されてきた僕らの胸を撃ち抜く、どこか郷愁を感じさせるサウンドを、そのまま2018−19年の時代感にのせてくるのがTHE 1975サウンドの恐るべきところだ。こんなもん、もうただただ歓喜。B'zファンと思しき人の「かっこいい…」という声も聞こえてくる。

 

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うなだれた様子でタバコをふかすマッティは、先日のドバイの一件について語る(知らない人はググってみてほしい。このライブの思い出に一つ違った視点が増えることと思う)。その後の“I Like America & America Likes Me”は間違いなくこの日のハイライトのひとつ。悲痛な想いをそのままに〈頼むから聞いてくれないか〉という孤独と、〈強い意志で一緒に声を上げるんだ〉という勇気に僕は涙で前がうまく見えなくなる(というか今も書きながらうるっとしてる)。ダイレクトにぶつかってくる内面の吐露が表現者の本質だとしたら、マッティはもはや名だたるロックスターの域に達したと言ってもいいだろう。

DJプレイにも通じるタイトなビートメイクが光る“Somebody Else”にしたって、単なる楽しいとか切ないを越えて「誰か」を想像させる表現力を持っている最新系のTHE 1975。“Champagne Supernova” דCreep”なんてぶち上げてみても全く大げさではない大アンセム“I Always Wanna Die (Sometimes)”では、しばしば僕らを塗りつぶしてしまう「いつだって死にたい」なんて感情をマッティと通じ合わせる、数万人の僕、俺、私たち。なんと美しい光景だろうか。

そして、この場で最も響いたのが“Love It If We Made It”だ。混迷を極める世の中だが、僕がここでItに投影したのはサマーソニックの姿。地蔵やら運営の不手際やら悪い情報が飛び交う中で僕の気持ちは若干暗くなっていたサマソニ期間中だったが、強い気持ちで拳を突き上げながら歌うマッティの姿に僕は強く胸を打たれる。曲に絡めて自説を展開するのもどうかと思うが、この時の僕がいち参加者=サマーソニックを作る一人として、ただこの場に集う全員が幸福であらんことをと願ったのは事実だ。

最終盤に入り初期のポップチューン“Chocolate”、“Sex”が立て続けにドロップされる。正直な話をするとリリース当時はチャラいアイドルバンドくらいに思っていた(その印象を完全には払拭しないのが彼らのすごいところでもあるが)これらの曲が、悲しみや怒りを出し切った先のロックンロールとして飛び込んできたのは僕にとってとてつもない衝撃だった。初期から支えてきたファンの感慨は僕の比ではないだろう。悲喜こもごも漂うオーシャンステージはここでピークに達する。そして上述のステートメント。最高だよ。THE 1975最高だよ。

最後は代表曲の“The Sound”。ここまできたらもう遠慮はいらない。近くにいたB'z勢も巻き込んでイチ、ニ、FUCKIN' JUMP!!!! もうパリピな僕もロックおじさんな僕も部屋で鬱屈としてる僕も全部この場に投影した最高に幸せな時間。そしてそれはここに集ったみんなを見てもわかる。〈君がそばにくれば胸の鼓動の音ですぐにわかる〉なんてチャラいフレーズも、ここではずっとずっと大きな意味を響かせている。ただただこの空間を共有する喜びを噛み締め、THE 1975は花火のような一瞬の儚い衝撃として過ぎ去っていった。1時間?10分くらいに感じた人は僕だけではないだろう。それほど濃密な時間だった。

 

ところで、“The Sound”ではいくつものメッセージがスクリーンにフラッシュされていた(おそらく歌詞とは違う)。全く思い出せないが、あそこに書かれていたのは必ずしも希望の言葉だけではなかったように思う。しかし、この地で全身全霊のロックンロールを体現した彼らと過ごした思い出があれば、僕らの明日はオールライトだ。GOD BLESS, THE 1975。ありがとう!!

DÉ DÉ MOUSE "be yourself" release oneman tour @京都メトロ

いやー、最高やったね!いろいろ書くの蛇足な気もするけど楽しかった思い出をつらつらと。

 


雨の鴨川 to メトロ

2日前に存在を知ったこの公演。金曜夜に京都メトロでDÉ DÉ MOUSEのバンドセットワンマン… 最高じゃねえか… 秒でチケットをとる。わくわく、わくわく。

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当日はあいにくの雨だったけど雨の鴨川もいい感じ。

メトロ着いたら早速目に飛び込んできたbe yourselfのジャケ。このジャケめっちゃ好きなんよなあ。ポケモンとかのデザインしてる人の作品らしく、鮮烈でキャッチーなんだけど変に煽情的にならないのがDÉ DÉ MOUSEのイメージとマッチしててとってもいい。

 

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そして来るの3回目だけどやっぱり京都メトロ大好きだ!地下鉄と地上の間っていうここしかない外観もザ!クラブ!って感じの猥雑な雰囲気も僕の中で理想のパーティ空間だ。ここでDÉ DÉ MOUSE… わくわく。

 


いよいよ!be yourself!

ウイスキーを飲んでいい具合に期待感が温まったところでいよいよDÉ DÉ MOUSEが登場。今回は彼のトラックとキーボードにバンドセットの3人を加えた贅沢な編成だ。

さっそくはじめるのかと思ったら「京都の人ー!大阪の人ー!あ!神戸の人ー!あと、、」と近隣の県から来たオーディエンスに声をかける。岡山の人とかいるのか?いやいるだろうな、そんくらい期待感が高まってる。しっかしゆるい人やなあ。場を和ますためとか自分で言うなよ笑 まあ思惑通り場も和んだところでいよいよスタート(ところで和歌山言ったっけ?笑)。

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いや、凄い… 正直彼1人のビートだけで十二分に踊れるくらいなのに、キックの音がズンズンとのってきて音の圧が身体を揺らす!バリバリのスラップベースと小気味のいいカッティングギターも音像に厚みをもたらしててめっちゃ分厚い!そしてレーザー6台を駆使した鮮烈なライティングが嫌が応にも感情を刺激する。エモい… エモ過ぎる…

畳み掛けるように新作『be yourself』から次々と披露、そしてそのたびに湧き上がる歓声。前作『dream you up』では今までのエキゾチックでどこかインテリジェントなイメージから、王道のEDM的マナーにのっとった素直な"楽しさ"に振り切れてきたDÉ DÉ MOUSE。今作ではその路線はそのままにお家芸であるカットアップされたヴォーカルを全面的にフィーチャーしている。


この歌ともいえない声がまた感情を掻き立てる。声を介した超言語的コミュニケーションとでも言おうか。断片的な言葉が彼の身振り手振りとハミングを通して"歌メロ"とか"フレーズ"と認識される前に潜在意識にダイレクトにぶつかってくる。彼のハミングも多分歌ってるわけではないが、僕もわけもわからず声にならない声が出てくる。多分普通の"歌"ではこうはできない。これがDÉ DÉ MOUSEだ。

 

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途中冗談なのかなんなのか「去年『dream you up』でデビューして今年2ndアルバム『be yourself』をリリースして…」などと言っていたが、それがあながち冗談にも聞こえないくらいアップデートされた新生DÉ DÉ MOUSE。「次が最後の曲です」と言われた時お世辞ではなく本心から出る「えーっ!?」という声。もうそんなにたったの?はやすぎる…


そんなこんなで本編最後は表題曲be yourself。「僕が最高なことをするだけ」という彼の言葉通り、圧力からも形式からも解放されたそれぞれが自分らしく叫び手を振り上げ踊りまくった最高の時間。アンコールではお馴染みの「DJ!」から1曲だけ披露されたが本当にこの時間が終わってしまうことが名残惜しい… 名残惜し過ぎる… それはまるで一瞬で過ぎ去ったこの夏のようだった。いやー、最高でした…!

 

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音楽って最高…!

汗をかき過ぎたので着替えがてらグッズTを買いに行くと本人が気さくにファンと話してる。「最高でした!!」「うん!僕もそうだったと思う!」 この謙遜しない感じいいなあ… 本当に最高でした!ありがとう!音楽って最高に楽しいなあ…!


そしてこの公演は9/14に渋谷O-EASTでも。こんな最高な夜はそうそうないよ。まだ聴いてない人は『be yourself』を聴いて、魅了されたらチケットをとろう!今すぐ!

Sonicmania & Summer Sonic 大阪1日目の感想をだらっと

今回はSonicmaniaSummer Sonic大阪1日目に参加!超特急で過ぎ去ってしまったけど忘れないうちにつらつらと。

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Sonicmania

 

 elrowステージ。めっちゃいい雰囲気!

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Cornelius (途中まで)
elrowステージでウォーミングアップを済ましてから、去年の単独行公演振りのCornelius。演奏と同期した鮮烈なビジュアルイメージとともに繰り出される不可思議な刻みかたをする演奏はのりかたなんてわからなくても集中して身を委ねてると身体が反応を示して動きだす。和製なんちゃらって言い方は好きじゃないけど誰かを和製Radioheadと呼ぶならやっぱり僕はCorneliusをそう呼びたいな。ただただクールだけどアツくなれるステージだったし、多種多様なノリが見られて楽しかったなあ。

Dorian Concept
泣く泣くCorneliusを抜けて観にきたDorian Conceptはとっても変幻自在なプレイ。クラシックみたいなアンビエントに胸を打たれてたかと思えばイケてるビートが響いてきて唸らされる。と思ったらブリブリな音が乗ってきてファミコンみたいなSEに意表を突かれたり。次に何がくるか全く予想がつかないわくわくどきどきの30分間でした。

Nine Inch Nails
あの豪雨のサマソニから9年振りに観るNIN(伝説の'13フジも観たかった!)。控えめに言って圧倒的カリスマ、神という表現もトレントレズナーを評するならあながち間違っていないのではないか。マイクスタンドに体重をかけながら魂の底から歌う姿がこれほど絵になる人は他には誰もいない。ドキュメンタリーみたいなモノクロのライブ映像も相まってまるで僕ら全員が伝説の真っ只中にいるような気分になったし、WishGave Upみたいなハードコアな曲はもちろんのこと、PiggyCloserみたいなミドルテンポの曲でもバンドがバッキバキに決めてくるから内面からふつふつとテンションが上がったよね。あとハンドクラップ求めまくったりPiggyで客席に入ったり、クールなイメージだったけど意外とお茶目な感じもしてよかった。もう完全に自分の曲だろってくらいハマってたI'm Afraid Of Americans / David Bowieのカバーも最高だったし、なんといってもハイライトは一番最後のHurt。一瞬やらないのかと思ったところに"I…… hurt myself today…"の歌いだしが聞こえてきた時は鳥肌がたったしボロボロ泣いてしまった。屋内だけど暴風雨みたいな異様な高揚感が詰まったステージで、もうこれで終わりでもいいと思うくらい最高のステージだった!

My Bloody Valentine
いやいや終わっちゃダメだ!ど深夜でNINのあとのふらふら状態、ウイスキー片手っていう最高のシチュエーションの中現れたのは今夜の目玉My Bloody Valentine!僕にとっては念願の初マイブラなのでどんなライブになるかめちゃくちゃ楽しみだ!そんなふうに思いながら初っ端の出音。で、でかい… 噂に聞いてた通りだ… でも意外といけるかなと思って耳栓を外してみるものの、しばらくして酩酊状態になってきたのでもう一度装着。ギターの音にかき消されてほとんど歌が聞こえないくらいだけどシューゲイズの本質はダンスミュージック。こちらも負けじとこれでもかとでかいドラムの音に合わせて身体が動く動く。サイケって概念を煮詰めて抽出したようなビジュアルイメージとそれをライブに重ねたサイドモニターの映像も相まってどんどん現実感が薄れていって、夢の中のような幻想的な空間の中ただただ揺られていた。正直現実感がなさすぎて細かいことはほとんど何も覚えてないけど、You Made Me Reariseのノイズピットに身を委ねてる中口をついて出てきた「美しい…」を自分でもよく覚えてる。やはり原点にして頂点。音源の一億倍凄い。残ってたもの全部根こそぎ持ってかれて精根尽き果てたけどそれも含めて今思い返すと最高の体験だった!あー、また観たい。こりゃあ中毒になるわ…

Ross From Friends
マイブラに持ってかれすぎて楽しみにしてたPetit Biscuitもわざわざ3Dメガネを持参したFlying Lotusもすっ飛ばしてしまってこの日の締めはこの人。とはいえ全然動けないので座りながらボーッと眺めていました。前の踊ってる人達元気だなあ… このFour Tetにも通じるような没入感と陶酔感を味わえるストイックなプレイはぜひぜひまたじっくり観たい。単独来てください!あ、もっと体力つけます…笑 フラッフラになりながら新幹線へ向かう…

 

みんな戦友…!

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Summer Sonic Osaka Day 1

Knox Fortune (途中から)
寝てなくてフラフラだったけど、なんとか間に合ったのでこの日は楽しみにしてたこのバンドから。チルい雰囲気かと思いきや、この日の暑さにも負けない陽気でアツいパフォーマンスで最初なのにもう汗ダラダラ笑 チャノのカバーだったりいい感じにヘタウマっぽいパンクナンバーだったり、一発目にふさわしい楽しいライブでした!

Rex Orange County
午後のソニックステージに現れたのは初めて日本に来てくれた期待の新星。伸びやかに間をとる独特のタイム感から繰り出されるのは、とっても爽やかでJ-POP育ちの僕らの胸もキュンとする甘酸っぱくてどっかノスタルジックな曲達。ギターロックに熱狂してた僕らもグッとくるようなギター使いに、ピアノ、ラップまで織り交ぜたステージはまったく気負いがなく肩の力が抜けた感じでオシャレというかもう洒脱というしかない!それでいてMCはなんか小慣れてなくて若々しい感じだったのも好感度高いなあ。目を閉じたら明るい光が入ってくる気持ちのいい休日の午後、これはもう隠れたベストアクトと言ってもいいかも。

Tom Misch
実はアルバムはそれほどピンときてなかったので上階で座りながら観ていたのだけど、意外とストイックにキメるスタイルを見てアリーナへ。アダルティ(お前何歳だよ)でしっとりした曲からキメるとこはビシッと決めてすごくいいステージだったなあ。

Jorja Smith (途中から)
ちょっと外で腹ごしらえをしてからまた中へ。いやー、えっちい見た目にも目が行きがちだけどやっぱ貫禄の歌姫だね。バンド演奏もゴリゴリ攻めてきたし胸が熱くなるステージでした。それと、この次のチャノまでみんな初めて日本に来たと言ってたけど、ここらへんの世界で盛り上がってるアクトを揃えるサマソニの慧眼に驚かされるばかりですね…

Chance The Rapper
ついに来た!待ち望んでたチャノがついに大阪オーシャンステージに現れた!動きひとつひとつがとってもチャーミングでラップもキレッキレだし、バックの人達はてきとーな寄せ集め感すらあるリラックスした雰囲気ながらもガンガン飛ばしてくるし最高にかっこいい!そしてリリックはそれほどわかってるわけじゃなくても、本当に真に迫ってくる歌唱でもっともっとちゃんと理解したいなと思いました。No Problemでは文句なしにぶち上がったし(ドラムがやばかった!)、最後のSame DrugsBlessings (Reprise)は僕ら一人一人に語りかけてくるようで、太陽が昇って沈む映像も相まってとても感動的だったなあ。最高のポップスターだけどまるで友人のように僕らに寄り添って一緒に楽しんだチャノのライブ、自分自身としては彼の気合いにちゃんと応えきれたかなって若干の悔いがあるけど、そんなのなんも関係ないくらい祝福に包まれた最高の時間でした。また日本で会おう。もっともっと僕も頑張ります!そして追記になるのだけど、東京公演を観たみんなのツイートが楽しかったで溢れてたのを見てうるうるきてしまった。Same Drugsの大合唱、嬉しそうに涙ぐむチャノ、国境も国籍も時間も場所も越える音楽の力を目の当たりにしてぼろぼろ泣いてしまったよ。みんなもチャノも最高だ…!!

 

チャノが指差した綺麗な夕焼け

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Beck
最高のCOAST公演から9ヶ月、Beckが大阪にやってきた!初っ端Devil's Haircutのギターをぎゃーんと鳴らす感じは前日観た盟友Corneliusとだぶって見えたし、そこからまさかのLoserでテンション上がりっぱなし!それからも新旧交えた名曲のオンパレードで、もうこのステージが1つのパッケージとして完成されてたよなあ。I'm So FreeではCOAST公演の熱狂的な縦ノリをよっぽど気に入ってくれてたのか「好きなように跳ねて楽しんでなー」みたいなことキラッキラした顔で言っててめっちゃかわいかったし僕もめっちゃ嬉しくなって跳ね回ってた!最初なんの曲かよくわからない入り方する演出もよかったしビジュアルも色とりどりサイケな感じでこれまたテンション上がったよね。まさにショーマンシップの塊と言う以外ないしやっぱこの人はスタジアム級のアーティストだって自ら証明してくれた最高のステージでした!

Paramore (途中から)
Beck終わって急いだら最後のほうに間に合ったのでちょっとだけ。ほとんど知らないけど会場の熱狂的な雰囲気が伝わってきてさすがキャリアあるバンドだなって思いました。でも最高のポップチューンHard Timesでみんなと盛り上がれたのはもう最高の締めって感じだったし大満足で帰路に… 楽しかったなあ。

 

しぇからしかで締め!

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いやー、本当にあっという間に夏が過ぎたね!皆さんお疲れ様でした!今後も単独とか行ったらこんな風に書いてくのでまたよろしくでーす!

FUJI ROCK FESTIVAL '18の雑感をだらっと

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久々の更新!

今回のフジロックは1日目は配信で観て後2日参加!でもめっちゃ濃かったなあ… 忘れないうちにその感想をだらだら書いていきます。

 

Day 1 (配信で)

MONGOL800 / neco眠る / ミツメ / Let's Eat Grandma / Perquet Courts / Albert Hammond Jr. / Tune-Yards / サカナクション / Mac DeMarco / ODESZA / N.E.R.D

初日はパッキングしながら配信で。誰しもの青春MONGOL800(配信なかったらみなかっただろうからありがたい)や、みんながベストに上げるのもよくわかる貫禄のステージをみせてくれたTune-Yards、考え尽くされたセトリでグリーン準トリを見事につとめ上げたサカナクション、そして幸せにあふれたこの夜のハイライトODESZA等、配信みてたら余計に現地に行きたくなるアクトばかりで笑 来年はなんも考えず早割とろう。でも現地行ってからも配信みてる勢のツイートも流れてきてわちゃわちゃしてたのめっちゃ面白かったしやっぱこの試みはいいなって思った。来年も期待!

 


Day 2

The Birthday (一瞬)

苗場に着いて一発目、数年振りにみたチバユウスケは羨ましいくらい渋いおっさんになってたなあ。近年いかに洋楽ばっか聴いててもやっぱ思い出深いバンドだし、グリーンのこの時間帯に配置してくれたフジロックに拍手!!

 


小袋成彬

彼の『分離派の夏』は冒頭の川端康成がどうとかいう朗読でうへーってなったりしていまいち馴染みきれなかったものの、印象に残る曲も多かったのでライブはかなり期待してて。そして「この後宿帰って寝るのかな?」ってくらい普段着みたいな格好で現れた彼のライブはとてもシンプルな構成ながら圧倒的な歌唱。いちいち耳と心に引っかかってくるしやっぱトラック単体の力が傑出してるなって思った。中盤の若者のすべて / フジファブリックのカバーは虚を突かれてコンタクトひとつ無駄にしちゃったけど、こんなセンセーショナルな選曲なのに全く違和感なく馴染んでて絶妙な選曲するなあって。改めて聴こう『分離派の夏』。 

 


Johnny Marr (一瞬)

スミスはこの世で一番級に好きなんだけど恥ずかしながらマーソロは全然知らなかったので今回初体験。でもやっぱり苗場のグリーンステージが似合うスケールのでかい王道ロックで流石やなって思った。惜しむらくはSuperorganism待機で早めに抜けてスミスの2曲を観られなかったこと(次の日の早朝配信でみました笑)だけどまたどっかで会おうな兄貴!!

 


Superorganism

直前のインタビューから察してたけどオロノは(明らかにわざと)カタコト日本語だったり、ファックファック言いまくってたり、フジの環境でもどうしても取り巻く"ティーンの日本人女子がなにか物珍しいことやってるぞ"っていう色眼鏡(さらに広く言えば日本社会に根深く存在する差別意識)に真っ向から立ち向かっていて本当にかっこよかったな。普通にやればピースフルで終わりそうなゆるいポップのステージであんな攻撃的なパフォーマンスをするアンバランスがめちゃくちゃ印象に残ってるし終わった今になってもなんだか考えさせられてしまう。メンバー誰をとっても一筋縄ではいかない超個性派集団はまさにSuperorganismの名にふさわしいバンドだったし来年また単独行けるのが楽しみで仕方がない!

 


Skrillex (途中まで)

MGMTが観たかったのでこの踊らせバカヤロウはほとんど観られなかったけど、それだけの時間でもめちゃくちゃテンションあがったなあ!グリーンの後方までビートがガンガンぶち当たってきて、僕も周りの人達も踊りっぱなし。YOSHIKIもみたかったけど、逆にそんなん観たらどうなっちゃってたか想像もつかないのでこれで十分笑 大満足でしたわ!

 


MGMT

案外簡単に入れてまずは一安心。Time To PretendElectric Feelみたいな初期のキラーチューンは勿論だけど、新作からのLittle Dark AgeWhen You DieMe And Michaelも最高に盛り上がってたしあの無敵だった僕たちのMGMTが帰ってきたって気持ちだったよ。それでもやっぱりハイライトはKids。半狂乱でリフを叫びながら知らない人達とハイタッチしたり、この時の僕らは完全優勝だったと言わざるを得ない…!単独も来ないかなあ!

 


Kendrick Lamar

さて世界が注目するこの夜の主役が登場。どんな感じになるんだろうという期待と不安が入り混じった緊張感の中、初っ端DNA.でいきなりぶち上がる!それからは映像や踊りも交えながら一瞬一瞬期待を上回り続ける鮮烈なパフォーマンスで不安なんか何処へやら。全然歌わせない日本人フレンドリーな感じだったけど、そんなの関係なく歌って踊ってみんなで楽しんでたなー。AlrightとかHUMBLE.なんて周りの兄さん達と拳を突き合わせたりしてクラブのピークタイムみたいだったし持参したお酒も全部飲み干しちゃうくらい最高潮!!でもアンコールのAll The Stars(=苗場に集まった全員)でスマホのライトをつけて踊ったことは絶対忘れられないしこの夜のハイライト。もう「ヒップホップよくわからん」とかなんも関係ないよな。ジャンルを超越した世界最高のステージだったし今後もずっと語り継がれていくことは間違いない。そしてこの大成功で今後の日本のライブ事情にも希望の光が射したような気持ちにもなるし、ほんとあらゆる意味で意義深い最高のステージでした!

 


Day 3

Western Caravan (途中まで)

今回唯一のヘブンで寝っ転がりながらだらだらと。モヒート飲んでカレー食べて極上のバンド演奏に身を包まれるこの時間、めっちゃ幸せだったなあ…

 


Suchmos (一瞬)

通りがかっただけなのでI Love Football(なんやねんそれ笑)とその前の曲しか観てないけど、フェス媚びしないストイックなセトリですげえなって思った。もっとも彼らに関してはそのあとのSNSの盛り上がりが面白かったけども笑 今後も同行が気になるバンドっすね!

 


Hinds (途中まで)

サービス精神旺盛すぎだろあんたら!笑 ハッピーなゆるポップでみんなニコニコ、MCの「オドリタイ!」とか言葉選びも超キュート。アンダーソン行きたくて早めに抜けたけどすごく満足感のあるステージでした!余談だけどtwitterで他の出演者アカウントにビール飲もうぜって送りまくってたの今回一番笑ったかもしれない笑笑 かわいすぎかよ!

 


Anderson .Paak & The Free Nationals

めっちゃテンション高いステージだったねー!1曲目Come Downから一瞬で最高潮に持ってきて、終盤はドラムとヒップホップの二刀流。ステージを所狭しと踊り倒す彼の姿を見たら負けてらんねえなってこっちも最高に気分上がったよな。僕の今年ベストソング'Til It's Overではサビ入りの敬礼みたいなポーズ→プチョヘンザ!→怒涛のドラムタイムがドラマチック過ぎてもう言葉を失ってしまった…!今年一番暑い夏がこのステージにあったな!!

 


Jack Johnson (一瞬)

彼のこと全然詳しくなくて3曲くらい観ただけだけどあのピアノの人ジャックを喰うくらい目立ってたよね笑 ゲスト? でもこの時間帯ディラン前ってのが本当にぴったりな気持ちいいステージでした。

 


serpentwithfeet

今回一番楽しみにしてたアクトだけど入りの少なさがちょっと残念やったな。彼を媒介として降りてきた何か神聖なものは時折悪魔にも変わって彼の一挙手一投足から目が離せなかったよ。祈るような手つきでいいちこカップを握り締めてたし、あのお茶目な感じのMCがなければどっか別の世界に連れてかれてしまうところだった。かなりはやく終わってしまったのも心残りだけど、これに懲りずまた単独でも来てほしいな。絶対行くから!!

 


Bob Dylan & His Band

そろそろ空も暮れようかという時間に現れた真打ちはMCも派手な演出もなくただ歌って演奏するだけ。究極にシンプルなステージだけど歌も演奏も極限まで突き詰められた最上級のクオリティと圧倒的な説得力。年季の入ったファンでも「なんだこの曲?」ってなるくらい今現在にアップデートされた曲達は知ってるか知らないかなんて何も関係ない。苗場史上最も老若男女入り混じったグリーンステージは、熱狂する人やただただ喜びを噛みしめる人、とりあえず観てる人から果ては寝てる人まで本当にみんな想い想いの過ごし方をしている。自由を象徴するディランの歌声に包まれた夕暮れ時の苗場はまさにフジロックが培ってきた自由の精神を体現しているような、そんな空間だった。ほんとディランの前に立たされたら全員同じだなーっていう、バラバラながらもある種の一体感を感じながら気持ちいい風に吹かれてしみじみと眺めていました。苗場20周年にふさわしい伝説の夜、みんなはどう過ごしてた?

 


本日休演 (一瞬)

ceroもダープロも行くのしんどそうだったのでかねてから気になってた京都のバンド本日休演を観に苗場食堂へ。この時間ここにいる人達ってかなりの玄人揃いだと思うけど、ディランのすぐ後っていう責任重大な位置にも物怖じしない楽しいステージでみんな盛り上がってたなあ。京都でもまた観に行こう。

 


Vampire Weekend

苗場に帰ってきたインディーロックの絶対王者は最初から最後まで楽しいを突き詰めたようなステージで終始笑顔で手を振ってたなあ。やっぱエズラの奇想天外だけどキャッチーでクセになるメロディはたまらないや。一番好きなStepの時我慢できなくてトイレに向かってたんだけど、道行く人達と手を振り交わして踊りながら歩いてたのがこの夜のハイライトかもしれない。カバーにしてもCape Cod Kwassa KwassaジャムセッションからのピースフルなHere Comes The Sunに、超ストイックに会場を温めたNew Dorp. New York / SBTRKT、そしてHAIMのダニエルを迎えた全インディーキッズを殺しにかかるThe Boys Are Back in Town / Thin Lizzyとにっくいにっくい選曲だったしフジロック史上一番じゃないかってくらい綺麗な月も相まって文句のつけようのない120点のステージだったね。必ず出すよって言ってくれた新作を携えての単独来日超待望!エイ!エイ!エイ!エイ!

 


Chvrches (途中から)

VW終わりでゆったり向かって最後方で観てたけど、みんなChvrchesが大好きなこと、そしてChvrchesが日本のみんな大好きなことが伝わってきてすっごく幸せな時間だったね。ファンの方が用意した国旗を楽しそうに振り回すローレンをみてたら、これはファン冥利に尽きるだろうなあって僕もしみじみとなりました。大団円にふさわしいさいっこうに楽しい空間だった!

 


菊地成孔(DJ) feat. Spank Happy / CHAI /Chip Tanaka / SUGIURUMN plays Madchester & Acid House Classics

夜は何を観るでもなくゆるっとだらっと、一度荷物を取りに帰るなどもしつつ自由に過ごしてました。フジでの夜遊びはじめてだったんだけど、この空間は素晴らしいな… 僕が求めているものすべてがここにはあったしここでのエピソードは書き出したらきりがない… 来年はもっと夜遊びしたいって心から思った。また来年ここでテキトーに乾杯しようぜみんな!

 

いやー、今回ほんま最高に楽しかったな!一緒に行ったメンバーも初めての宿も最高だったし今までで最高のフジロックだったと思う。現地で関わってくれたみんな、本当にありがとう!また来年苗場で!

 

今回感想書いてみて改めて文章書くの好きだなあと思ったので、ライブ行く時とか定期的に書いていこうと思います。マメじゃないのでちゃんと続くかわからんけど、よかったらまたよろしくお願いします!とりあえず次はソニマニ→サマソニかな!

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和訳と考察 Creep / Radiohead

www.youtube.com

狂乱のサマソニ2016。

youtu.be

When you were here before
Couldn't look you in the eye
You're just like an angel
Your skin makes me cry
君といた頃
目も合わせられなかった
君は天使のよう
その肌には涙が出るよ

You float like a feather
In a beautiful world
And I wish I was special
You're so fuckin' special
美しい世界を羽のように舞う君
僕は特別でありたかった
君は本当に特別な人だ

But I'm a creep, I'm a weirdo.
What the hell am I doing here?
I don't belong here.
でも僕は嫌な奴
周りと違った変な奴
こんなところで何をしているんだ
ここは僕の居場所じゃないのに

I don't care if it hurts
I want to have control
I want a perfect body
I want a perfect soul
傷ついたって構わない
自分をコントロールしたい
完全な身体が欲しい
完全な魂が欲しい

I want you to notice
When I'm not around
You're so fuckin' special
I wish I was special
気づいてほしい 僕がそこにいなくても
君は本当に特別な人だ
僕もそうありたかった

But I'm a creep, I'm a weirdo.
What the hell am I doing here?
I don't belong here.
でも僕は嫌な奴
周りと違った変な奴
こんなところで何をしているんだ
ここは僕の居場所じゃないのに

She's running out again,
She's running out
She's run run run run
彼女は再び僕の元を去っていってしまう

Whatever makes you happy
Whatever you want
You're so fuckin' special
I wish I was special
何が君に幸せをもたらし
君が何を望もうとも
君は本当に特別な人だ
僕もそうありたかった

But I'm a creep, I'm a weirdo,
What the hell am I doing here?
I don't belong here.
I don't belong here.
でも僕は嫌な奴
周りと違った変な奴
こんなところで何をしているんだ
ここは僕の居場所じゃないのに
ここは僕の居場所じゃないのに

 

はっきり言ってこの曲に自己投影なんかしてる奴はゴミ野郎だ。ただの陰キャラの被害妄想じゃねえか。

目すら合わせられないくせに、歯が浮くような言葉で特別特別とわめきたてたって一生伝わんねえよ。伝える度胸もないんだろうけど。

嫌な奴?そうだろうよ。お前が1番分かってるだろ。お前は不幸を嘆いてそんな自分がかわいそうかわいそうなんてやってる嫌な奴だよ。

ろくに傷ついたこともないくせになりたいなりたいばっかのワナビーちゃん。実際お前は何をしてきたんだよ。相も変わらず「君は特別」。そこいらにしとけよ。

はいはい嫌な奴嫌な奴。それに気づいてるだけマシってか?無理言うなよ。

去ってしまう?当たり前だろ。そもそもろくに接してもいないくせに去るもくそもあるかよ。

はいはい。お前は最低の人間だし、特別な「君」とは一生交わることはない。かわいそうな奴だな。なぐさめてほしい?ん?

 

まあこんな風にただのクズの歌だ。どうしようもない。


ただ、この曲に世界で1番自己投影しているのは僕だ。書いてて泣けてきたんだよ。そしてあなたもそう思っているだろう。「自分以上にこの曲に思い入れがある人間はいない」って。

この曲が今現在も特別な響きを持っている理由はまさにここにあると思う。誰しもが抱えている弱さ、醜い部分、そんなものはそうそう人に見せられない。普段はひた隠しにしている。たとえ心底信頼できる人がいたとしても完全に曝け出すのは困難だし、ましてや孤独を感じている人間なら尚更だ。

でもこの曲を聴くと否応なくそんな自分と向き合わされてしまう。そこで生まれてくる感情はもしかしたらこの曲で歌われているようなくだらない自己憐憫の上塗りかもしれないが、こんなにもダイレクトに届く言葉は彼らのレパートリーにも他にはない。

あんなにヒットした曲なのに彼ら自身あまり歌わないのは、ヒットしすぎたから〜とか今の音楽性とは〜とかではなく、こんな理由もあるんだろう。演奏している自分に対して「なんだこのクソ野郎は?」なんて思いたくもない。彼らも僕と、僕らと何も変わりはしないのだろう。

 

話は変わるがNIRVANAの"Smells Like Teen Spirit"やBECKの"Loser"と並んで90年代の(自虐的)名曲と言われているこの曲。"Smells〜"がダウナーで怒りにも似た雰囲気があったり、"Loser"が諦めにも似たやけっぱちな感じがあったりするのに対し、この曲はどこまでもエモーショナル。トムの悲痛なボーカル、美しくも物悲しいメロディ、感情をかき乱すジョニーの轟音ギター(ガガッ!ガガッ!)がこの歌詞と一体になって襲いかかってくる感覚はいまだ唯一無二だ。現在も世界最大級のバンドであるRADIOHEADだが、この曲を歌ったバンドが世界最大級になったのが凄いのか、世界最大級のバンドがこの曲を歌うのが凄いのかはわからないが、そういった点もこの曲の特別性を高めているのだと思う。

 

自分自身のことが100%好きな人にはこの曲は響かないだろう。でもそんな人間いるだろうか? もしかしたらある日響かなくなるかもしれない。でも、僕らが苦々しく難しい(故に素晴らしい)日々の営みを続けている限り、この曲は僕らのアンセムとして響き続けるだろう。

 

繰り返し書くが、この曲に自己投影している人はただのゴミ野郎だ。でもそれはそこらにいる普通の人間だ。